高齢夫婦の畑に学生らの助っ人 函館、地域交流に一役

2014/6/30付
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北海道函館市で、農家の老夫婦が活用できなくなった畑を再生させようと地元の学生や主婦らが奮闘している。農業の素人が老夫婦のアドバイスを受けながら汗を流す畑の愛称は「みんなのはたけ」で、地域交流の場としても定着しつつある。

函館市の会社員の古岡友弥さん(37)が、足腰が悪くなり農作業が困難になった秋田孝一郎さん(87)と妻の静代さん(81)から畑を任せられ、今年4月から始まった。最初は知人に呼び掛け5人でスタートしたが、人づてで輪が広がり、公立はこだて未来大や北海道教育大函館校の学生らも手伝うようになった。

広さ約3千平方メートルの畑は、函館の市街地が一望できる高台にあり、ビニールハウスや井戸水もある。現在はアスパラガスやトマトなど15種類ほどを栽培している。

古岡さんが交流サイトのフェイスブックで翌日の作業内容をメッセージで送り、時間の都合がつく人が自由に農作業に参加する形式。週末にバーベキューを開くこともあり、人をつなぐ場としても重宝されている。

2011年の東京電力福島第1原発事故後に、福島県いわき市から函館に移住したパート従業員の橘高由香さん(30)は「避難者は地元の人と溝が生まれがちだが、畑の手伝いを通じて打ち解けることができてよかった」と笑顔だ。

参加者には農業経験がなく農作業は試行錯誤の連続。最初は雑草が生い茂り、荒れ地のようだったが、秋田さん夫妻のアドバイスもあり、今では立派な農地になった。

静代さんは「話してばかりで仕事が進んでいないときもあるが、手伝ってくれて本当に助かる。みんな自分の子供のようだ」と感謝している。

7月から秋にかけて収穫の予定で、古岡さんは「作物の売り先をまだ探しているような状況だが、後継ぎがいなくて困っている他の高齢農家の畑も手伝いたい」と意気込んでいる。〔共同〕

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