/

選手交代、攻撃力を持続 ザックJ勝利への条件

ワールドカップ(W杯)ブラジル大会に臨む日本代表は9日(日本時間10日)のベースキャンプ地イトゥでの練習から仕上げの最終段階に入る。14日(同15日)のコートジボワール戦から始まる1次リーグ3試合に勝ち抜くためのポイントは何か。臨戦態勢に入ったチームとともに考えてみる。第1回は選手交代の重要性――。

昨年11月のベルギー戦から国際試合5連勝中の日本。その間、総得点は15で1試合平均3点の攻撃は破壊力十分。これまで日本がW杯1大会で挙げた最多得点(2002年日韓大会の5点)を塗り替える勢いを今のチームは感じさせる。

公開練習で競り合う内田(左)=写真 上間孝司

問題はこの破壊力を親善試合の6人から交代枠が3人に減る公式戦でも維持できるかどうかだ。ベルギー戦からの5試合で日本は延べ28人(1試合平均5.6人)と交代枠をほぼフルに使い切ってきた。全員後半以降に投入され、3月のニュージーランド戦のように裏目に出た試合もあるが、競争意識をあおる交代が攻撃力の持続につながったのは確かだろう。逆転した2日のコスタリカ戦、6日のザンビア戦の計7点のうち6点は後半に挙げたものだった。

W杯でこんなぜいたくな交代はできない。シビアな公式戦ではケガ人の発生に備え終盤まで1枠を確保しておくもの。積極的な戦術的交代に使えるカードは2枚になる。誰を先発にし、誰を後から出すにしても、その人選を誤ると取り返しのつかないことになる。

現在の代表チームで得点数トップの岡崎(マインツ)にこの件を振ると「今はどの選手が出ても自分の色を出せる。その色の組み合わせでチームの色にも変化が出るのがいいところ。先発した選手が全員不調ということはないと思うし、3人の枠の中で十分に攻撃力は維持できる」と話す。

これまでのW杯で交代選手の歴史をひもとくと途中から入ってゴールを決めたのは日韓大会の森島(C大阪)と前回南アフリカ大会の岡崎しかいない。この2大会はどちらもベスト16に進んだから交代選手のゴールは吉兆といえよう。

逆に悲惨な事例には惨敗した06年ドイツ大会が挙げられる。当時、切り札的存在の大黒(グルノーブル)の投入が、大逆転負けした初戦のオーストラリア戦では坪井(浦和)→茂庭(FC東京)→大黒、3戦目のブラジル戦では巻(千葉)→高原(ハンブルガーSV)→大黒と回りくどいことになってしまった。どちらもケガ絡みで余儀なくされた面はあるが、こんな交代の上塗りをしては運にも見放されてしまう。

岡崎が語るように今回の攻撃陣は仮に先発から外れても全員に切り札になれる資質がある。気になるのは長谷部(ニュルンベルク)、吉田(サウサンプトン)、内田(シャルケ)と中盤から後ろにかけて故障明けの主力が多いこと。そこで想定外の交代を余儀なくされると攻撃に割ける枚数は減る。ジョーカーを生かすには後ろの選手が息災であることが大切だ。

(武智幸徳)

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン