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医学部新設、東北福祉大構想を断念 県立での運営要望

30日に応募期限を迎える東北での医学部新設の構想づくりが難航している。医学部の誘致を進める宮城県栗原市の佐藤勇市長は27日、関係者と村井嘉浩・宮城県知事を訪ね、東北福祉大(仙台市)を受け皿とする構想を「断念する」と表明。県立での新医学部の運営を要望した。混迷の背景には過疎地で病院を抱えて医学部を経営する関係者の不安がある。

「大きな判断を早急にしないといけない」。村井知事は佐藤市長らとの会談後、記者団に県立医大の構想について検討を始めると明らかにした。文部科学省が提示する応募期限まであと4日。村井知事は県立医大の新設を県庁内で一度検討したが、財政面などの課題で断念した経緯がある。市長らの提案に「立ち止まってもう一度考えたい」と淡々と語った。

栗原キャンパス構想は福祉大と厚生会仙台厚生病院(仙台市)、地元の栗原市が連携し今年2月に動き出した。大学と病院、市は25日、文科省へ応募する前の最後の打ち合わせを行ったが、キャンパス運営の根幹で食い違いが生じた。新医学部の病院の病床数や財政負担の見通しなどで足並みがそろわなかったとみられる。

構想から降りた福祉大の萩野浩基学長は同日午後に記者会見し、「栗原市から突然、県を加えた方がいいと言われ戸惑っている」と話した。

栗原市がある県北地域は「医師不足がひどい状況」(村井知事)だが、人口減少が激しい過疎地を多く抱える。文科省はキャンパス内に600床の病床確保を求める。「一定の患者数を十分確保できるのかが懸念され、判断が分かれた」と厚生会の目黒泰一郎理事長は振り返る。人口の少ない地域での病院経営に関係者間の不安がぬぐえず、県の関与を求める。

国内の医学部新設は実現すれば37年ぶり。文科省が構想を審査して1校を採択し、16年4月の開学を予定する。宮城県で立ち上がった2構想のもう一方の主体である東北薬科大学(仙台市)の担当者は、30日の締め切りに向けて「粛々と手続きを進める」と話した。薬科大は12年に取得した総合病院を強みに、仙台市内にキャンパスを整備する方針だ。

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