2019年9月15日(日)

広島駅北口「5街区」、オフィス中心にビル3棟開発

2014/5/21付
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JR広島駅北口の再開発地区「二葉の里地区」で、最後に残された「5街区」の一般競争入札が20日実施され、オフィスやホールを含む複合施設の開発が決まった。落札したのは大和ハウス工業と地元放送局、地元通信事業者の3社。隣接する小売り大手イズミ本社や西日本旅客鉄道(JR西日本)の拠点と合わせ、広島の「陸の玄関」に最先端のビジネス街が誕生する。

広島テレビなど3社がそれぞれビルを建てる(完成イメージ)

同地区は駅前一等地の国有地売却案件として、全国でも注目を集めていた。駅周辺の活性化のカギを握るだけでなく、岡山や博多などとの都市間競争の中で広島の浮沈を左右する事業でもある。

落札した大和ハウス、広島テレビ放送(広島市)、中国電力子会社のエネルギア・コミュニケーションズ(エネコム、同)は共同で入札に参加。落札額は62億円だった。6月19日までに売買契約を結び、約1万4800平方メートルを分割所有する。

開発の中心は3棟のビルだ。エネコムが2016年の竣工をめどに、企業向けサービスのためのデータセンタービルを検討中。19年には広テレが本社ビルを建設する。同年には大和ハウスが商業施設やオフィス、ホテルを核とする複合施設を完成させる計画だ。

3棟のビルにはそれぞれ多目的ホールを組み込み、大規模会議に対応する。大和ハウスの複合施設の1階にはバスターミナルも設ける。ホテルは「ダイワロイネットホテル」の方針。区画中央に南北を貫く遊歩道を設け、イベントに生かす。

広島市の松井一実市長は落札結果を「広域的ビジネス拠点という、目指すまちづくりの実現に向けた大きな推進力になる」と歓迎。広島県の湯崎英彦知事は「(入居施設が)コロコロ変わるようなことがないように、落ち着いて安定的なものになってほしい」と求めた。中国財務局の河野一郎局長は「南口の再開発と合わせ、都市再生が加速度的に進むことを期待している」と語った。

同地区は戦前、旧帝国陸軍が使用していた。戦後は国有地となり、旧国鉄が借りて事務所や宿舎に利用。国鉄民営化後はJR西が使用し、05年までに更地にして国に返還された。12年度から順次売却が進み、これまで警察署やマンション、商業施設の立地が決まった。

5街区については落札額だけでなく、事前に施設の中身や運用をチェックする2段階の手続きを踏んだ。第1段階では2グループが応募し、点数が規定に届かなかった1グループは脱落した。

もともと広島市や地元経済界は5街区を「ビジネスの拠点」と位置付けてきた。ところが一時、流通大手が商業施設を核に出るとの噂が流れ、危機感を持った松井市長が今年1月、地元経済3団体のトップを休日にもかかわらず呼び出し、本社移転など異例の協力を要請した経緯もある。

結果的に流通大手は計画を出さず、商業施設の建設が見え隠れした残り1者も第1次審査で消えた。地元の提言などが盛り込まれた開発要項に沿った1グループが最終的に残った格好だ。

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