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千葉・北総線、学生定期は据え置き

千葉県と京成電鉄グループは16日、北総線の学生向け通学定期運賃を据え置くことで合意した。2015年4月から運賃を事実上引き上げることを決めていたが、現在、基準運賃から25%引き下げている通学定期のみ10年間は継続する。千葉県が新たに北総鉄道(千葉県鎌ケ谷市)向け融資の返済を猶予する提案をしたことが決め手となった。

千葉県の森田健作知事、京成電鉄の花田力会長と三枝紀生社長、京成子会社の北総鉄道の金子賢太郎社長らが同日午後、千葉県市川市の京成本社で会合。通学定期の運賃引き下げの継続について協議した。

北総鉄道の運賃は10年7月から、通学定期で25%、通勤定期で1%強、普通運賃で5%弱、それぞれ引き下げてきた。年6億円の減収分は、県・沿線自治体と京成電鉄グループで折半していた。ところが、県・沿線自治体の補助金が15年4月以降終了することが決定。京成側は今月10日、平均で4.6%だった値下げ率を2.3%程度にする方針を示していた。

ただ、県は「家計を直撃する通学定期について、なんとか現状の値下げを維持してほしい」(森田知事)として、京成側に通学定期に限り運賃の維持を要望。県は県企業庁が北総鉄道向けに融資している53億円に着目し、現在の契約では16年度から始まる元利償還の開始時期を、21年度に延期することなどを提案し、京成側の譲歩を引き出した。

現在、通学定期の値下げに伴う減収分は年2億7000万円。このほぼ半分を県・沿線自治体が補助していたが、15年4月以降はすべて北総鉄道の負担となる。企業庁に支払う金利負担を北総鉄道は明らかにしていないが、元利償還の延期である程度はまかなえそう。

また、県や自治体が提案していた耐震化補助金についても、「大局的な見地から判断してもらった」(千葉県)という。10日の協議で県などが運賃引き下げを促すために交渉材料として提案した際は「値下げと耐震化は別」(京成)と難色を示していた。それに対し、16日の協議では受け入れに前向きな姿勢を示したもようで、耐震化補助金などを含め総合的に判断するとして、通学定期の値下げ率は維持することを決めた。

北総鉄道は1日約10万人が利用、ここ10年以上黒字が続いている。13年3月期の営業収益は159億円で純利益は26億円を計上し、債務超過も解消した。ただ、羽田と成田を結ぶスカイアクセスの路線に利用され、京成電鉄から線路使用料などで約21億円を得ていることが大きい。同期末時点で879億円の有利子負債を抱え、利払い負担は11億円に及んでいる。

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