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新築マンション不足 3月、首都圏発売9.7%減

不動産経済研究所が15日発表した3月の首都圏のマンション発売戸数は前年同月に比べ9.7%減となり、2カ月連続で前年実績を下回った。昨春以降、不動産会社の想定を上回るペースで売れ続け、新たな物件が売り出せなくなる「品不足」の状態になっているためだ。旺盛な需要で物件の平均価格は1年間で1割近く上がり「消費者の購買力が追いつかなくなる」(不動産経済研究所)と先行きを懸念する声もある。

3月の発売戸数は4641戸。なかでも東京23区は1769戸で、20.2%も減った。

昨春以降、販売価格や金利の先高観が消費者の購買意欲を刺激。好調な販売が続き、リーマン・ショック後に膨らんだ在庫(売れ残り)の消化が順調に進んだ。3月末の在庫は3828戸で、首都圏市場の適正水準の半分程度にとどまっている。

足元も需要は堅調だ。野村不動産が3月上旬にかけて新宿御苑近くで販売した物件は、もともと2年程度かけて1千戸を売る予定だったが、引き合いが強く半年で完売した。市場全体の3月の契約率は79.8%となり、好不調の分かれ目となる70%を14カ月連続で上回った。

ただ、先行きに向け懸念材料もある。職人不足を背景に建設コストが目に見えて上昇しており、東日本大震災前と比べると2~3割上がっているという。コスト上昇を販売価格に転嫁すれば、需要を冷やしかねない。

不動産経済研究所は「用地を取得してもコストに販売価格が見合わずマンションをつくれない例が出そう」と分析。住友不動産の仁島浩順社長はマンション需要を天気に例え「今は晴天だが、遠くから黒雲が近づいている」と話す。

実際、新築の値上がりを受けて中古を選ぶ消費者が増えている。東日本不動産流通機構(東京・千代田)によると、3月の首都圏の中古売買件数は前年同月比4.3%増えた。特に若年層には「新築は価格が高くて手が出ないので、中古物件を購入した」(都内の30代夫婦)との声が出ている。

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