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大井川鉄道、改革の道険し 自治体、財政支援に難色

経営不振に陥っている大井川鉄道(島田市)の支援策を沿線市町などで議論する協議会の初会合が25日、島田市役所で開かれた。同社は観光客の減少などで、2014年3月期に3期連続の最終赤字となる見通し。ただ財政支援を引き出したい会社側と財政支援は難しいと考える自治体の思惑には開きが大きく、どこまで具体的な支援策を打ち出せるかが焦点となる。

初会合には沿線市町の島田市と川根本町の首長、大井川鉄道の伊藤秀生社長のほか、県や静岡市の担当者ら8人が参加した。会合の冒頭で伊藤社長が観光客の減少などによる厳しい収益の現状を報告。14年3月期も7700万円の最終赤字を見込んでいることを明らかにした。

大井川鉄道は収支改善策として本線の運行本数を約4割削減するダイヤ改正を26日から実施する。会合で川根本町まちづくり観光協会の望月孝之会長は「ダイヤ改正は事前の説明もなく一方的。運行本数が減ると観光客がほかの観光地に行ってしまう」と批判した。

支援のため、詳しい利用状況を調査する方針も出たが、大井川鉄道の本音は自治体による財政支援だ。会合終了後に伊藤社長は「支援の内容については今後の協議会での議論になるが、財政的支援をお願いしたい」と明言した。

大井川鉄道はSLの運行で知られ、売上高の約9割は観光客向けが占める。ただ、11年の東日本大震災や12年の関越自動車道での高速ツアーバス事故を受け団体客が減少。バス事故後の走行距離規制で長距離運行を避けたいバス会社が増え、首都圏発のバスツアーが減った。「首都圏からの日帰りの観光客がなかなか戻らない」と同社幹部は話す。

ダイヤ改正を発表した2月の記者会見で伊藤社長は自社の収益状況について「会社として健全とはいえない」と強調。ダイヤ改正で約2300万円のコスト削減効果を見込むが「劇的な改善効果はない」としている。

しかし、財政支援に関しては自治体は消極的だ。島田市の染谷絹代市長は「地域に寄り添う企業努力が足りない」などと主張する。

大井川鉄道は金利負担の重さから3期連続の最終赤字を計上する見通しだが、本業のもうけを示す営業利益はわずかながらも2期連続の黒字を見込む。島田市の担当者は「現状では民間企業への財政支援は難しい」としている。

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