2019年9月19日(木)

富士通・京セラ、「ガラパゴス」スマホで世界進撃

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2014/3/27 7:00
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国内スマートフォン(スマホ)メーカーが、突出した独自性で世界市場へ再挑戦しようとしている。スマホの覇権争いは、画面やカメラなどの性能を引き上げた高性能機種と、100ドル以下の低価格品に大きく二分化しつつある。そこで富士通と京セラは低価格品に見切りを付け、高性能機種に徹底的に注力しようとかじを切った。米アップルや韓国サムスン電子など覇権を握る列強と差異化を図るには、ひと味もふた味も違う日本メーカーならではのこだわりの味付けが必要だ。

従来型携帯電話では一定の存在感を見せた国内勢だったが、スマホ時代に入りすっかり存在感が薄くなった。国内市場で磨かれた「ガラパゴス」な技術を携えて最後の勝負に打って出たその先に勝ち目はあるのか。各社の担当者に話を聞いた。

■「らくらくスマホ」が仏でヒット、富士通の挑戦

富士通のユビキタスビジネス戦略本部の松村孝宏本部長代理

富士通のユビキタスビジネス戦略本部の松村孝宏・本部長代理

富士通のユビキタスビジネス戦略本部の松村孝宏・本部長代理

――フランスの携帯電話会社オレンジに対し、シニア向けの「らくらくスマホ」を供給した。市場は獲得できたのか。

「取扱店舗が全仏に広がり、徐々に浸透している。年間で数万台の販売目標に向け順調に推移している。タッチパネルの操作感やマイクなどシニアでも使いやすい性能を追求し、かつシニア向けの情報配信や交流サイト(SNS)といったサービスとの融合が評価されている」

「オレンジの他にもシニア層を取り込もうと検討している通信会社は多い。らくらくスマホの取り扱いについての問い合わせは数十社からあり、販売拡大に向け交渉しているのが現状。海外でシニアの大半は電話とメールだけのシンプルな端末を利用している。価格は割高だが、使い勝手の良さやサービスの付加価値を売り込む」

――なぜ海外事業ではシニア向けに特化するのか。

「各国で人口構成は着実に変化している。IT(情報技術)に親しんでいる層がこれからシニアになっていく。シニアになれば視力や指先の感覚が鈍化する。それを補うスマホであれば需要はある。スペックで競争するだけの高性能スマホでは、ブランド力がなければ太刀打ちできない」

富士通の携帯電話事業の鍵を握る「らくらくスマホ」

富士通の携帯電話事業の鍵を握る「らくらくスマホ」

「富士通の強みは何であるかを見極めたうえでシニアに特化することを決めた。似たり寄ったりのスマホでは競争で埋没してしまう。我々はシニアに対するノウハウを持っている。もちろんシニア向けでも競合はいる。端末とその周辺サービス、使いやすさを向上させていく」

――2月にスペインで開かれた世界最大の携帯電話見本市「モバイル・ワールド・コングレス」では、触感を再現するタブレット(多機能携帯端末)も展示した。

「画面にふれてざらざらやつるつるした感触を再現できることが、来場者には分かりやすく感じてもらえたようだ。会場で順番待ちが出るほど興味を持ってもらった。すぐに(触感の再現機能を)スマホに搭載できるわけではないが、現実世界を再現することを目的に技術を開発した。自社だけでなく他社とも組んで、活用できる場面を広げたい」

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