2017年12月18日(月)

「ソーシャル五輪」ソチ 20年の東京、学ぶ点多く (徳力基彦)

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2014/3/21 7:00
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 長野五輪に次ぐ10個のメダルを獲得し、日本でも大いに盛り上がったソチ五輪。閉幕から1カ月近くがたつが、ソーシャルメディアをどう活用したかの視点からソチ五輪を振り返ってみたい。結論から言うと、2020年の東京五輪に生かしたい点が多くある。

《ポイント》
(1)ソチ五輪で選手のツイートがマスコミのネタ元となる流れが定着。
(2)浅田真央選手を応援しようとの他選手の投稿は世界中に拡散した。
(3)東京五輪でもSNSの効果的な活用が多くの共感を得るカギを握る。

浅田真央選手を応援するツイッターのハッシュタグは世界中に広まった=共同

浅田真央選手を応援するツイッターのハッシュタグは世界中に広まった=共同

 12年に開催されたロンドン五輪では、国際オリンピック委員会(IOC)が選手たちに積極的なソーシャルメディア活用を推奨。期間中のツイート数は前の大会である北京五輪の125倍に膨れあがり、初のソーシャル五輪として注目を集めた。ただ、選手による暴言が出場停止につながるネガティブな事例も耳目を集めるなど、選手や関係者、メディアも模索していた大会だったと言える。

 一方、今回のソチ五輪では選手が活用するソーシャルメディア、特にツイッターの発言が、マスコミのニュースソースとして使われる流れが非常に明確になってきた。

 象徴的な事例は、ボブスレーの米国代表であるジョニー・クイン選手のつぶやきだ。バスルームに閉じ込められ、ドアをぶち破って脱出した経緯を写真とともにツイッターに投稿した。他国の、それもプレー以外の逸話が五輪開催期間中に話題になるのは、従来なら非常に珍しいケースのはず。クイン選手の話題はツイッターを起点に世界中に広まり、3万人近い人々がツイッター上で拡散。日本のテレビのワイドショーでも大いに取り上げられた。

 フィギュア男子で金メダルを獲得した羽生結弦選手の活躍に対し「皇帝」の異名を持つロシアのプルシェンコ選手が「羽生は私のアイドル。彼は天才だ」などと投稿したことも、瞬く間に拡散してメディアの話題になった。

 こうした選手らのコメントは、従来なら記者による取材やインタビューを通じてメディア経由で視聴者やファンに届けられていた。だが、今や取材を受けずとも選手が直接ツイッター上にコメントや写真を投稿する。自分のファンや他の選手にメッセージを届けられるだけでなく、記者やマスコミにもネタを届けられるようになったわけだ。

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