2019年9月23日(月)

中国、ようやく土壌汚染対策 日本の技術に出番も
日本総合研究所理事 足達英一郎

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2014/3/22 7:00
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中国で包括的な土壌汚染対策がいよいよ始まる。環境保護部が「土壌汚染対策行動計画」の策定を進めており、今年中に発表される見通しと報じられた。2017年までの長期的な汚染源の抑制や土壌の修復といった実践的な内容が盛り込まれるという。先週に閉幕した第12期全人代第2回会議で国務院を代表して李克強総理が行った政府活動報告の中でも「土壌修復事業の実施」が明言された。

■農作物を通じ人体に悪影響

中国土壌汚染対策に関する最近の動き
2013年1月土壌環境の保護と総合管理に関
する国務院弁公庁通達が公布
5月広州市食品医薬品監督管理局が
コメの汚染状況に関する報告書を
公開
6月国土資源部が全国重金属汚染地
点マップの作成を開始
10月全人代常務委員会が土壌汚染防
止・管理法の5年内の制定を決定
12月湖南省政府が湘江流域の土壌汚
染修復3カ年計画(51億元規模)
を発表

(出所)報道をベースに筆者作成

大気汚染、水質汚染と並び、中国の土壌汚染問題は深刻化している。中国科学院も1994~95年の調査と比較して、土壌汚染問題が悪化していることを認めた。東部沿岸の人口の多い地域でもカドミウム、鉛、水銀、ヒ素といった重金属による汚染が人間の健康を脅かす状況になっている。

コメなどの農作物を通じた人体への影響への懸念も大きくなっている。13年初めに湖南省で収穫されたコメから基準を超えるカドミウムが検出された問題は、中国国内でも話題となった。既に、国連食糧農業機関(FAO)もこの問題に警鐘を鳴らしている。

国土資源部は中国全土で汚染により耕作に適さないと判断される農地面積を333万ヘクタールと推計。これは農地全体の2.5%に当たる。ただ最近の環境保護部の公表数値では、汚染された中国の耕地面積は約1000万ヘクタールで、耕地全体の8.3%に及ぶとの見方も出ている。対策行動計画の内容はまだつまびらかにされていないが、各国の経験から次のような事項が実効性を高めることにつながるだろう。

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