水素燃料を「地産地消」 間伐材や食品廃棄物生かす
編集委員 久保田啓介

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2014/2/1 7:00
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水素を燃料電池自動車や発電などで活用する「水素社会」への期待が膨らんでいる。燃やしても二酸化炭素(CO2)を出さない水素は究極のクリーン燃料とされるが、輸送や貯蔵にコストがかかり、当面は大都市での利用にとどまるとの見方が多い。最近、間伐材などバイオマス(生物資源)から水素を効率よくつくる技術が登場。地方都市などでエネルギーの"地産地消"を実現する有力手段になるかもしれない。

右側の炉で間伐材などを炭化し、左側の装置で水蒸気と反応させる(高橋製作所の水素ガス発電設備)

右側の炉で間伐材などを炭化し、左側の装置で水蒸気と反応させる(高橋製作所の水素ガス発電設備)

■燃料電池車にも利用可能

焼却炉メーカーの高橋製作所(埼玉県白岡市、飯嶋光幸社長)は、間伐材や食品廃棄物などから低コストで水素をつくる技術を実用化した。間伐材を使って発電を計画する自治体や、食品廃棄物の有効利用をめざすメーカーなどから引き合いが増えているという。

同社の技術は2種類の炉を組み合わせたのがポイント。まず間伐材などをセ氏約1千度の高温で炭にする。これを別の炉で水蒸気と反応させると水素を含むガスができる。製鉄工程でコークス(石炭の一種)を燃やすと水素ができるのと似た仕組みで、外から投入する熱が少なく、効率よく発電できるという。

発電能力1千キロワットのプラントの建設費は約5億円。1時間あたり約2トンのバイオマスから同900立方メートルの水素ができる。バイオマス発電再生可能エネルギー固定価格買い取り制度の対象で、1キロワット時あたり32円(税抜き)で電力会社が20年間買い取る。「年7200時間以上運転すれば、採算ベースに乗る」(高橋君典専務)という。

この技術が注目されるのは水素を発電だけでなく、燃料電池車などにも利用できることだ。トヨタ自動車などは2015年に燃料電池車の発売を表明している。だがいまは天然ガスなどを改質して水素をつくるのが主流で、輸送や貯蔵のインフラ整備はこれからだ。車に供給する「水素ステーション」の整備には1カ所5億円以上かかるとされ、設置場所は当面、大都市圏に限られそうだ。

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