2019年7月23日(火)

新人を幹部候補に 民間版「キャリア組」育成制度
JTやソフトバンク

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2014/1/13 7:00
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就職活動戦線が本番を迎えるが、内定を取ったからといって油断はできそうもない。新入社員の育成策に差を設ける企業が増え始めたからだ。日本たばこ産業(JT)は少数選抜の若手幹部登用制度を作り、ソフトバンクも新人抜てき制度を設けた。グローバル競争が激化する中、早期に有能な幹部候補を養成する。君は民間版の「キャリア組」になれるか。

■同期の5%未満

合同会社説明会で企業担当者の説明を聞く学生ら(昨年12月、東京都内)

合同会社説明会で企業担当者の説明を聞く学生ら(昨年12月、東京都内)

「随分若いね」。幹部育成コースの1期生に選ばれたJTの20歳代前半の新入社員。毎日、通い詰める先は取引量の多い大手食品卸だ。これまで、30~40代の中堅社員が担当した重要な営業先をいきなり任された。

JTは昨年4月入社組から新入社員を対象とした幹部登用制度を導入した。同期約200人のうち、幹部育成コースのメンバーは数人だけで、5%にも満たない。内定を得た一昨年夏の就職活動のあと、もう一度、面接や筆記試験を受け、選び抜かれたメンバーだ。

JTは幹部候補生に他の新卒社員とは異なる育て方を用意した。振り出しの部署は地方の子会社の営業や工場、本社の管理部門などばらばらだが、いずれも「中堅社員が担当する重要業務」(人事部)を担当させる。その後、海外勤務のほか20代のうちに複数の部下を束ねる業務も経験させるという。

狙いは海外事業を統括できる若手経営幹部の育成だ。JTは1999年に米RJRナビスコの海外たばこ事業、07年には英たばこ大手のガラハーを買収するなど、海外事業を拡大。13年度の連結売上高見通しの半分を海外が占めている。しかし、「海外事業をマネジメントできる若い日本人が少ない」。グローバル人材育成が小泉光臣社長の喫緊の課題だ。

海外企業を見回せば40代の経営幹部は当たり前。一方、JTは9人の取締役(社外含む)のうち1人だけ。今回の制度によって早期に幹部を育て、「今まで幹部育成に30年かかったが、半減させる」(人事部)という。

■毎年評価し競争

実はかつてJTには国の高級官僚に相当するキャリア組制度が存在した。旧大蔵省が管理した日本専売公社を前身に持つJTの筆頭株主は今も財務大臣。入社時から「キャリア組」と「ノンキャリ組」に分け、キャリア組には20代からマネジメント業務を経験させていたという。現在、経済評論家として活躍する森永卓郎氏も東京大学卒業後に入社し、当時の経済企画庁などに出向し、キャリアを積んだ。

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