米エネルギー革新、息吹再び 新事業の創出促す
編集委員 安藤淳

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2014/1/4 7:00
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化石燃料の燃焼で出る二酸化炭素(CO2)の回収・貯留(CCS)やバイオ燃料技術にも重点投資する。自前技術にこだわらず、海外からもノウハウを取り入れ実用化を急ぐ。CCSではローレンス・バークレー国立研究所が日本の地球環境産業技術研究機構(RITE)と、地層水の排出や地熱利用が可能な次世代CCSを共同研究する。

■シェール革命も追い風だが…

バイオ燃料では繊維分の処理が難しい非食料のセルロース原料からエタノールなどを生産する計画が難航していたが、中核機関の国立再生エネルギー研究所(NREL)がRITEの技術導入を決定。遅れを取り戻そうとしている。

「グリーン・イノベーション」でかつてのIT(情報技術)やバイオに匹敵するベンチャー投資ブームは起きていない。しかし、イノベーション・ハブなどが「収穫期」を迎えるここ2、3年は「どのような新事業が創出されるか目が離せない」(CRDSの金子直哉フェロー)。

シェールガス革命も米国の温暖化対策には追い風だ。発電電力量に占める石炭火力の比率は最近10年間に50%から40%に低下。1キロワット時を発電するのに、シェールガスを使うと石炭火力の場合に比べCO2排出量は半分程度に減る。

ただ、シェール革命は化石燃料の枯渇問題を忘れさせ、再生エネの利用意欲を鈍らせる可能性もある。スパーリング教授によると、「石油会社の投資額のうち再生エネ関連は1%程度」。これを拡大するには「化石燃料資源の確保量によって石油会社の企業価値が判断される現状を変える必要がある」と指摘する。

[日経産業新聞2013年12月26日付]

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