2019年8月26日(月)

百貨店が消える日 流通革命へ「オムニチャネル」の渦 (藤元健太郎)

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2013/12/20 7:00
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師走を迎え、イオングループやセブン&アイ・ホールディングスなど、流通大手があらゆるチャネルをO2O(オンライン・ツー・オフライン)化し統合するオムニチャネルへの挑戦を発表している。このコラムで「O2Oは戦争だ」と書いたのが昨年の8月だったが1年半でいよいよ戦時下となった。今後の成長を考えれば、海外市場を狙うことと人口減が始まっている国内ではオムニチャネル化によるパイの争奪しか道はない。

(1)流通大手がオムニチャネルへ挑戦する動きが目立ってきた。
(2)売り上げ第一から顧客生涯価値の最大化へと競争ルールが変わる。
(3)オムニチャネル化は小売業から情報流通企業への進展を予感させる。

業態を超えた再編が進む(2日、セブン&アイHDとニッセンHDの資本業務提携発表会見)

業態を超えた再編が進む(2日、セブン&アイHDとニッセンHDの資本業務提携発表会見)

2014年は小売業にとって、このチェンジに向かうスタートの年になるだろう。この戦いに単独で参戦できないところは電子商取引(EC)、通販、小売りなどの業態を超えた再編が進むと予想される。

オムニチャネルとは要するに「商品の売り上げを競うゲームから、LTV(顧客生涯価値)を最大化することを競うゲームへのルールチェンジ」だ。ECが普及した現在、地域店の売り上げシェアを競っても意味がない。顧客の可処分所得のシェアの争奪戦に競争は変わる。

チェンジのためにはIT(情報技術)、物流投資、組織改革が重要になる。なかでもIT投資はこれまでの商品を販売するための業務効率化という指標から「顧客一人あたりの利益を高めるために増えた売り上げと減らしたコスト」と考えなければならない。

そのためには顧客の獲得から商品仕入れ、販売、顧客育成までをトータルで考えることが重要になる。サプライチェーンではなく、顧客とのコミュニケーションからスタートするバリューチェーン発想が必要だ。例えば店頭での試着数などの顧客情報が、そのままプライベートブランド(PB=自主企画)商品の生産計画に反映されるような状況が来るだろう。求められる人材はITに精通したマーケティングのプロであり、顧客とのコミュニケーション設計からIT活用のグランドデザインを描けるCMO(チーフマーケティングオフィサー)というような人だ。

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