ブランド、形で見せる デザインが世界企業の力に
佐藤可士和×佐藤オオキ 両氏対談

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2013/12/14 7:00
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 家電、ファッション、流通……。あらゆる業態でグローバル競争は激しさを増す。アップルの成功に代表されるように、勝ち抜くためにデザインの力は欠かせない。世界に伝わるデザインとは何なのか。佐藤可士和氏と、佐藤オオキ氏。日本のデザイン界をけん引する2人の佐藤氏に語り合ってもらった。(聞き手は石森ゆう太)

佐藤 可士和氏
さとう・かしわ 1965年東京都生まれ。多摩美術大グラフィックデザイン科卒。博報堂を経て2000年に「サムライ」設立。ユニクロ、楽天、セブン―イレブン・ジャパンなど多くの有力企業のブランディングや商品デザインを手掛ける。

佐藤 可士和氏
さとう・かしわ 1965年東京都生まれ。多摩美術大グラフィックデザイン科卒。博報堂を経て2000年に「サムライ」設立。ユニクロ、楽天、セブン―イレブン・ジャパンなど多くの有力企業のブランディングや商品デザインを手掛ける。

可士和氏「印象の統一を」、オオキ氏「経営の発想引き出す」

――可士和さんはユニクロなど世界展開する企業を顧客に持ち、オオキさんは海外の有名ブランドからの依頼も多い。2人から見たグローバル企業の条件とは。

佐藤可士和氏「日本には世界展開している企業はたくさんある。でも、グローバルブランドになっているかというと違う。世界で戦うのに一番必要なのは統一されたブランディングです。例えば私が携わっているヤンマー。日本とアジアでは『ヤン坊マー坊』ですが、欧米ではクルーザーのエンジンなどプレミアムな印象。全く別の会社に見えていました」

「そこで欧米でのイメージに合わせてマークから制服まで刷新、各国の幹部にプレゼンしました。まず内部のイメージを統一する。こうしたインターナル(社内向け)マーケティングの依頼はここ1、2年増えています

佐藤 オオキ氏
さとう・おおき 1977年カナダ生まれ。2002年に早大大学院理工学研究科修了、「nendo」設立。有名ブランドを含め依頼主の6割は海外。12年には世界的なインテリア誌、ライフスタイル誌から最優秀デザイナー賞に選出された。

佐藤 オオキ氏
さとう・おおき 1977年カナダ生まれ。2002年に早大大学院理工学研究科修了、「nendo」設立。有名ブランドを含め依頼主の6割は海外。12年には世界的なインテリア誌、ライフスタイル誌から最優秀デザイナー賞に選出された。

佐藤オオキ氏「ブランディングというのは、中から変わらないといけないのかもしれないですね。海外ブランドは経営者から担当者レベルまでイメージが統一されているのを感じます」

「一方で、彼らは『常に変化しないと』という不安を持っている。確立したブランドを、いかに柔らかく有機的に保持するか。だからルイ・ヴィトンなら『ヴィトンらしさ』のなかであれば何をやってもいい。初の家具コレクションに僕も参加したのですが、ヴィトンのテーマ『旅』を踏まえて、巻いて持ち運べる革1枚の照明というアイデアを提案しました」

可士和氏「ローカライズも同じですよね。国や地域で生活は違うから、例えばカップヌードルなら日本はしょうゆ味、タイはトムヤムクン味でいい。でも前提としてコアなイメージが無いと弱く、マーケティングの効率がすごく悪くなる」

オオキ氏「(婦人服の)セオリーの注文がそれに近かったです。世界各地の店舗のイメージを統一したい。でも完全にコピペでは困る。ロンドンにはロンドンらしさがあるし、人の流れや建物も違う。色々な制約や要素に崩されながらも、いかに印象を維持していくかですね」

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