サッポロ、アイデア続々 SNS12万人の知恵袋
(ネット巧者たち)

2013/12/4 7:00
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消費者との接点を増やすため食品・飲料メーカーでもSNS(交流サイト)を利用する動きが広がっている。販売促進や商品開発にフェイスブックを活用するサッポロビールは「モノ」を媒介にしたファン作りに成果を上げつつある。ネット戦略を担う工藤光孝・デジタルマーケティング室長(49)は「メーカーならではの視点やノウハウで独自色を打ち出す」と語る。

 ▼百人ビール・ラボ SNSで消費者のアイデアを募り、特に参加度合いの高い100人にはイベント参加などの特典も。7月から始めた第2弾ではビールタイプの選抜選挙などを通じ幅広い意見を集めやすくした。

サッポロビールの工藤光孝氏

サッポロビールの工藤光孝氏

同社は2011年5月にフェイスブックに専用ページを開設。ファン数は約12万5000人で、年内に15万人を目指す。ファン数だけではもっと多い企業もあるが、ファンからの継続的な反応を示す「エンゲージメント率」は3%以上。フェイスブックの平均値が0.2%程度とされる中で、つながりは強固だ。

工藤氏は「SNSを入り口に、サッポロの魅力や面白さを消費者といかに共有するかを重視してきた」。企業PRにとどまらず、双方向のコミュニケーションに注力する。その代表例がフェイスブックを通じた消費者とのビールの共同開発だ。

フェイスブックの特性から消費者との双方向のコミュニケーションを重視

フェイスブックの特性から消費者との双方向のコミュニケーションを重視

ハロウィーンに合わせて主力のワインとフォトコンテストを組み合わせた

ハロウィーンに合わせて主力のワインとフォトコンテストを組み合わせた

12年8月、フェイスブックに専用ページ「百人ビール・ラボ」を開設。延べ1万2000人が参加し、味やネーミング、パッケージに至るまで意見を交わし、限定商品を開発した。今年3月に発売した第1弾商品は約10日で完売。このほど第2弾を12月以降に売り出す予定だ。

9月中旬~11月上旬にはハロウィーンに合わせてワイン「デュオ・ミティーク」のSNS販促を展開。写真を撮影して投稿すると高級ワインがもらえるフォトコンテストを開き、数万人規模の参加者を集めた。

サッポロのデジタルマーケティング室の担当者は9人。インターネットの専門技術や人員では専業にはかなわないが、「営業やマーケティングの専門家など、様々な部門から人が集まり多様な発想が可能なのは強み」としている。外食店と連携したネットサービスなど、新たな展開も見据えている。

[日経MJ2013年11月29日付]

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