求む異能の人材 脱「金太郎飴」採用、企業の成長担う

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2013/12/1 7:00
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12月1日。2015年春の新卒採用に向けた活動が解禁された。グローバル化の進展で企業や組織を取り巻く競争環境は一段と激化、優秀な人材を確保することが技術開発、資金調達と並ぶ企業の成長力の源泉となってきた。エントリーシートやペーパーテストなど定番の採用手法だけでは十分ではない。他社にない手法で異能の人材発掘に挑戦する企業の取り組みを紹介する。

VOYAGE GROUPは無人島で個性をみたり、会社への理解を図ったりする(今年8月の様子)

VOYAGE GROUPは無人島で個性をみたり、会社への理解を図ったりする(今年8月の様子)

12月25日――。サイト開発を手掛けるVOYAGE GROUP(東京・渋谷)の本社で開かれる2015年春の新卒採用試験に、無人島の仲間たちが帰ってくる。

■極限の無人島で個性見極め

就職活動を始める大学3年生で、今年の夏、VOYAGEが東日本の無人島で開いたインターンシップの経験者たちだ。

VOYAGEは2年前から無人島の宝探しを通じて学生の資質を見るインターンシップを実施している。地図だけを頼りに1時間で宝を探す。

もちろん、インターンシップはあくまでも会社を理解してもらうためのもの。そこで採用が決まるわけではない。ただ、そこで優秀と認められた学生は会社側にもプラスの印象が残る。集まってくるのは「自分は無人島で活躍できた」と自負する学生たちばかりだ。

「時間がねえんだよ」――。インターンシップで焦ってしまうような学生はVOYAGEには不向き。「極限の状況に置き、過酷な状態でどう自分で判断し、行動するのかを問われる会社であることを理解してもらう」(青柳智士取締役)。

VOYAGEの採用は毎年15~20人。毎年数十~数百人を採用するヤフーやサイバーエージェントとは1桁違う。規模の小ささをものともせず、競争を面白がり、切り抜ける人材でなければVOYAGEのような会社では務まらない。

入社2年目の開米由梨さん(23)はそんなVOYAGEのお眼鏡にかなった"無人島入社組"だ。現在、ECナビ事業本部電子商取引(EC)サイト営業の最前線に立つ。大手ネット企業にも応募して2次、3次面接まで進んでいたが、この10年で売上高が10倍以上に増えたVOYAGEの成長性をとった。「無人島のインターンシップのように仕事はキツイが、自分が前面に立って仕事ができるところがいい」。

2010年ころから冷え込んでいた求人状況は回復しつつある。リクルートキャリア(東京・千代田)によると、14年春に卒業する大学生の就職内定率は81.7%(10月1日時点)。前年同時点比で5.5ポイント上昇した。

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