2019年9月16日(月)

最高裁、格差是正の継続迫る 1人枠の問題「未解決」

2013/11/21付
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20日の最高裁判決は、各地の高裁が国会の怠慢を厳しく批判して違憲としたのに比べると、国会に寛容な姿勢を示したとの印象がぬぐえない。

1票の格差を巡る審理は(1)憲法が求める投票価値の平等に反する(違憲状態)かどうか(2)違憲状態の場合、合理的な期間内に是正がされなかった(違憲)かどうか(3)違憲の場合、選挙無効とするか、違憲宣言にとどめるか――との順序で進む。

各高裁、最高裁とも(1)は「反する」と判断したが、(2)に対する評価の違いで結論が異なった。

各高裁は今回、2009年衆院選を違憲状態とし、格差の要因となっている「1人別枠方式」の見直しを求めた11年3月の最高裁判決を踏まえ、「合理的期間」と「是正」に厳しい目を向けた。11年判決から12年衆院選まで1年9カ月。「任期のほぼ半分にあたる期間、是正を放置した」(広島高裁岡山支部)などと判断。0増5減も「びほう策にすぎない」(福岡高裁)と位置付けた。

これに対し、今回の最高裁判決は「是正期間は単純な長短だけでなく、必要な手続きなどを総合考慮して評価すべきだ」と、国会の裁量権を広く認める考え方を示した。0増5減で格差が2倍未満に縮小した点も重視。急な解散がなければ衆院議員の任期は8月までだったことを考慮し「一定の前進」と評価した。

衆院選で過去、最高裁が違憲判決を出したのは中選挙区制度だった1972年と83年の2回。都市圏への大幅な人口流入が起きたことが影響し、最大格差が4倍台に拡大した時期で、違憲判決の後の選挙ではいずれも格差が大幅に是正された。

今回、違憲判決が回避されたことで、是正機運が緩むと懸念する声もあるが、最高裁は「1人別枠方式の構造的な問題は最終的に解決されていない」と指摘。「裁判所が違憲状態と判断した場合、国会は是正する責務を負う」と明言している。

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