2019年6月18日(火)

12年衆院選は違憲状態、最高裁判決 1票の格差2.43倍

2013/11/21付
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「1票の格差」が最大2.43倍だった昨年12月の衆院選は違憲だとして、弁護士らが選挙無効を求めた計16件の訴訟の上告審判決で、最高裁大法廷(裁判長・竹崎博允長官)は20日、「投票価値の平等に反する違憲状態だった」との判断を示した。定数の「0増5減」などを評価して「違憲」とまではせず、選挙無効の請求は退けた。 高裁段階では16件中14件の判決が「違憲」、うち2件は選挙無効まで踏み込み、最高裁の判断が注目されていた。大法廷は2009年衆院選を巡る前回判決に続き「違憲状態」にとどめたが、「構造的問題は解決されていない」とさらなる是正を求めており、今後の国会の対応が問われる。

1票の格差を巡る訴訟では、憲法が求める投票価値の平等に反する状態なら「違憲状態」、その状態が合理的な期間内に是正されなければ「違憲」とする判断の枠組みが定着している。

昨年の衆院選は、09年衆院選(最大格差2.30倍)と同じ区割りで行われ、さらに格差は拡大。大法廷は「09年選挙と同様、投票価値の平等に反する状態にあった」と認定した。

他方、国会は昨年11月、都道府県に1議席ずつ割り振ったうえで残りの議席を人口に応じて配分する「1人別枠方式」の規定を関連法から削除。今年6月には0増5減で格差を2倍未満に抑える定数是正も実現した。

大法廷はこうした国会の対応を「一定の前進」と評価。「合理的な期間内に是正されなかったとはいえない」とし、「違憲」の判断を回避した。

ただ、0増5減の対象外の都道府県では1人別枠方式に基づく定数が維持されており、「人口変動により再び格差2倍以上の選挙区が出てくる蓋然性は高い」と指摘。是正に向けた取り組みの継続を求めた。

裁判官14人のうち11人が「違憲状態」とし、大谷剛彦裁判官(裁判官出身)、大橋正春裁判官(弁護士出身)、木内道祥裁判官(弁護士出身)の3人は「違憲だが無効とはしない」とする反対意見を付けた。

一連の訴訟の原告は、山口邦明弁護士と升永英俊弁護士の各グループ。19都道府県の計31小選挙区が対象になった。

一審の高裁段階では、広島高裁と同高裁岡山支部が戦後初めて選挙を「違憲・無効」とする判決を言い渡した。選挙は有効だが「違憲」とした判決も12件あり、「違憲状態」は2件だった。

最高裁はこれまで、1972年(最大格差4.99倍)と83年(同4.40倍)の衆院選について「違憲」と判断したが、いずれも選挙結果は有効としている。

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