「社員がスマホ紛失!」 機密守れ、遠隔操作でデータ消去
(ネット巧者たち)

2013/10/2 7:00
保存
共有
印刷
その他

顧客情報の入ったスマートフォン(スマホ)をタクシーや居酒屋に置き忘れて冷や汗をかいた経験がある人は少なくない。ソフト開発のアクシード(東京・渋谷)は管理者が社員用端末を遠隔操作するモバイル端末管理(MDM)サービス「SPPM」を展開する。スマホの普及で需要が伸び、8月末時点の契約数は約1250社、約12万5000台にのぼる。

 ▼モバイル端末管理(MDM) 従業員が使うモバイル端末の設定などを一括管理する法人向けサービス。紛失時などに端末のロックやデータ消去を遠隔操作で行い、機密情報の漏洩を防ぐ。

アクシードの内野徹也氏

アクシードの内野徹也氏

SPPMは契約企業の管理者が従業員に貸与したモバイル端末を一括管理する。端末ごとの操作が可能で、業務と関係のないアプリの使用を制限したり、紛失した端末を操作できないようロックをかけたりできる。

ソフト開発部の内野徹也リーダー(45)は「我々は端末をロックする引き金が複数あるため安全性が高い」と強調する。一般的なMDMは電波の圏外にある端末の遠隔操作ができないが、SPPMは圏外でも端末を24時間操作した跡が無いと、自動的にロックがかけられる。

何度かロック解除を失敗した場合は端末内のデータを消去するシステムも組み込めるため、機密情報が外部に漏れるまで何重ものバリアーを張れる。

アクシードがMDMを始めたのはシステム開発会社からの依頼がきっかけだ。2006年に社員用携帯電話で写真撮影ができないようにするシステムをつくった。07年に米マイクロソフト「ウィンドウズフォン」向けに本格的なMDMを開始。10~12年には米アップル「iOS」と米グーグルの「アンドロイド」を搭載した端末に対象を広げ、現在は「国内のほぼ全ての端末をカバーしている」(内野氏)。契約企業数も1年以内に2000社まで増えそうだ。

将来はサービスの対象を一般消費者にも広げる。現在、保護者が子どもに渡すスマホの利用を制限するアプリや、家族用の防災・安否確認アプリを公開。タブレット端末を教育現場で使う学校向けのシステム開発も検討している。

[日経MJ2013年9月27日付]

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]