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設備投資の前倒し促す 政府・与党、消費増税にらむ

政府・与党は21日、今秋まとめる成長戦略第2弾に盛り込む設備投資促進策の議論を始めた。大規模ビルなどの耐震改修や省エネ化を促す減税と規制強化が柱となる。減税と規制を組み合わせて企業が投資を前倒しするよう求め、2014年4月に予定する消費増税による景気の腰折れを防ぐ狙いだ。ただ各省庁や経済界の思惑も絡み、具体策の詰めは難航も予想される。

国土交通、経済産業、環境、消防の各省庁が21日、自民党税制調査会幹部会で設備投資促進策の案を示した。

国交省が示したのは大規模な商業ビルや病院、ホテルなど人が多く集まる施設の耐震化を促す税制措置だ。11月までに施行する改正耐震改修促進法で企業が耐震性を高める投資を急ぐよう背中を押す。床面積5000平方メートル以上の建物に耐震診断の実施を義務付け、結果の公表も求める。

今後は耐震工事をする企業などに固定資産税や法人税などを一定期間、減税する税制措置を議論する。期限内に基準を満たさない場合、より重い税を課すことも検討する。建物の省エネ化でも同様の措置を検討する。

経産省は最新の設備を導入する企業への減税を要望する一方、省エネの取り組みが不十分な場合の指導を強化する。消防庁はスプリンクラーなど消防設備の耐震化基準を設けて、規制を強める方針だ。

規制を強化すると企業は基準を満たしていない建物や設備の更新を迫られ、いずれやらなければならない投資を前倒しする。

自民党税調などは減税策に加えて、規制強化などを各省に検討するよう求めていた。「減税だけで投資を増やすのは難しい」との声が経済界などから出ていたためだ。消費増税による景気の下振れを抑えるため短期間に投資を促すには、規制強化も必要と判断した。

13年度税制改正で決めた設備投資額を10%超増やした企業への税優遇措置も利用が低迷している。耐震性の向上や省エネ化などの投資は企業が反対しにくい面もある。

政府が示した今回の投資促進策に、党税調では踏み込み不足との不満も出ている。宮沢洋一政調会長代理は会合後、記者団に「大きな玉は出てきていない。もう少し知恵は出せると思う」とこぼした。市場関係者や経済官庁からも「企業の内部留保を投資に使わせるには力不足」と批判的な声が多い。

党税調は29日に開く小委員会までに修正案をまとめるよう政府に求めたが、大幅な見直しは難しい情勢だ。政府内ではこうした状況を踏まえて法人税の実効税率の引き下げを求める声もある。

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