2019年1月21日(月)

耕作地明け渡し命じる 成田空港訴訟で千葉地裁

2013/7/30付
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成田国際空港会社(NAA)が、用地内にある空港反対派の農業、市東孝雄さん(63)が耕作している土地の明け渡しなどを求めた訴訟の判決が29日、千葉地裁であった。多見谷寿郎裁判長は、NAAは市東さんとの間の賃貸借契約を同意なく解約できるとの判断を示し、実在しない鶏舎を除く全ての建物の撤去と土地の明け渡しを命じた。

判決確定前の強制執行が可能な仮執行宣言は「被告は農業で生計を立てている」として付けなかった。市東さんは控訴する方針。

NAAによると、国が1991年に反対派との対話路線に転じて以降、用地内の土地明け渡しをめぐる判決としては、最大規模。

訴訟の対象となった耕作地は、新東京国際空港公団(当時)が1970~2003年に地主から買収した。市東さんは地主との賃貸借契約により耕作を続けていたが、公団を引き継いだNAAは農地法に基づき、06年に千葉県知事から解約を許可された。NAAは市東さんに対し、解約を申し入れたが受け入れられず、08年に提訴した。

判決理由で、多見谷裁判長は「NAAには(対象地で)実施が確実な事業計画があり、1億8千万円という補償金を提示している」と指摘。農地法で定めた「農地以外への転用が相当な場合」に該当し、都道府県知事の許可を得れば賃借人の同意を得ずに解約が認められると判断した。

判決などによると、耕作地は2カ所で計約7284平方メートル。いずれもB滑走路の誘導路脇にあり、うち1カ所は誘導路が「へ」の字に湾曲する一因になっている。

市東さんは07年に千葉県知事の許可取り消しを求め同地裁に提訴。耕作地の明け渡し請求と併合審理となったが、この日の判決で取り消し請求は退けられた。〔共同〕

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