2019年2月17日(日)

仙台空港、民営化へ始動 適用第1号へ宮城県が交流会

2013/7/17付
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宮城県は16日、仙台空港の民営化に関心を持つ企業や個人を集めた交流会を初開催した。村井嘉浩知事は「(民営化の)適用第1号を目指しスピード感を持って取り組む」と表明。民営化で旅客数と貨物取扱量をピークの倍に増やすとし、関係者に協力を求めた。国土交通省も最優先で作業を進める意向を示した。一方、航空貨物の増加には課題が多いとの指摘も出た。

県は国管理空港の運営権を民間売却できる法律が先の国会で成立したのを受け、仙台空港を全国第1号とすべく国に名乗りを上げた。5月には機運醸成を目的に「仙台空港600万人・5万トン実現サポーター会議」を設置。これまでに企業156社、個人59人の登録を受け付けた。

16日の会合はその初顔合わせで、約300人が出席した。国土交通省の田村明比古航空局長が講演したほか、格安航空会社ピーチ・アビエーションの井上慎一最高経営責任者(CEO)らが討論会に参加。村井知事は冒頭、「前例やしがらみにとらわれず、大胆で柔軟な発想ができる純粋民間事業者による空港運営」を目指すと明言した。

これを受け、田村航空局長は「知事の意向を尊重し、最優先で取り組みたい」と話し、仙台空港を適用第1号として検討する考えを示した。実現時期については「2015年度に運営が開始できるといい」とした。重ねて県内外の幅広い事業者に参加を呼びかけ、地元から空港の事業価値を高める具体的な提言を出すよう求めた。

仙台空港民営化を目指す交流会は定員300人のホテルの一室が満員になった(16日、仙台市)

仙台空港民営化を目指す交流会は定員300人のホテルの一室が満員になった(16日、仙台市)

ピーチの井上CEOは「格安航空会社の参入は新規の航空旅客需要を掘り起こす。地域活性化につながる」と強調。同社は4月に仙台と関西空港を結ぶ路線を就航したばかりだが、仙台と関西地域の旅客数は5月だけで前年より2割増えた。JTBの加藤誠観光戦略部長は「空港で宮城・東北らしさを感じられる演出が必要だ」と指摘した。

一方、貨物では厳しい指摘も出た。日本通運の田島晴弥グローバルロジスティクスソリューション部専任部長は空港の貨物取扱量が10年度で約1万トンと低迷している点に触れ、「5万トンはハードルが高い」と話した。輸出入手続きの簡素化や税制優遇など企業向け支援策が必要と訴えた。

県では秋に次回会合を開く予定にしており、今後も関係者間の情報共有を深める考え。空港が立地する地域の首長で、会合に出席した宮城県名取市の佐々木一十郎市長は「空港施設だけでなく、空港周辺や東北全体の活性化につながる具体案が必要だ」と述べた。

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