統治機構改革、道半ば 松井孝治氏 - 日本経済新聞
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統治機構改革、道半ば 松井孝治氏

引退議員に聞く

――官房副長官として支えた鳩山内閣がつまずいた理由は。

「沖縄の米軍普天間基地問題に着地点が見いだせないまま、時限を切って突っ込んだのがマネジメントの大きなミスというか……。失敗ですよね」

「やりたかったのは統治機構の改革。官僚や議員が公共の基準をつくる中央集権のメカニズムを変えたかった。『新しい公共』に踏み出して寄付税制を実現できたのは成果だが、自分の問題意識は永田町では広まらなかったし、世論としても広まらなかった。人生の次のステージに移るのはそのことと関連する」

――政界に入る前から、首相の演説作りに携わってきました。

「世の中を動かしたということでは鳩山由紀夫元首相の演説で打ち出した『新しい公共』の概念だ。マニフェスト(政権公約)にはなく、鳩山演説で初めて世に出した。官僚時代では橋本龍太郎元首相の行政改革の演説が印象に残る。京大の佐藤幸治先生のお宅に行って、ワープロで書き上げた」

――民主党政権の反省点は。

「鳩山、菅、野田の3代の内閣でやろうとすることにそれぞれ120度の違いがあった。リーダーをもう少し熟成させて世に出さないといけない。リーダーの卵を育てるのが僕のこれからの仕事だ」

(聞き手は黒沼晋)

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