米産小麦の代替品を輸入 農水省、菓子向け2万7000トン
農林水産省は9日、商業栽培が認められていない遺伝子組み換え品がオレゴン州で見つかり輸入を停止している米国産小麦の代替品を輸入すると発表した。米国とオーストラリアから約2万7千トンを商社を通して買い付ける。農水省は5月30日以降、お菓子向け小麦「ウエスタン・ホワイト」の輸入を停止している。
食料用の輸入小麦は原則として政府が貿易を管理する。年間の調達量は約500万トン。輸入を停止した「ウエスタン・ホワイト」は全体の15%を占め、練って焼くとふっくらとするのが特長でケーキに向く。
政府は輸入を止める一方で、5月末時点で約2.5カ月分ある国内在庫は検査の結果、遺伝子組み換え小麦が含まれていなかったため、流通させる方針。
農水省は5日、購入済みだが製粉会社への販売を停止している「ウエスタン・ホワイト」17万トンについても1万トンを検査した結果、遺伝子組み換え小麦が含まれていなかった。今後残る16万トンも検査して問題がなければ順次販売を再開する。輸入についても検査方法を確立した上で、再開するとしている。