道内中堅・中小、設備投資が停滞 日銀札幌支店まとめ

2013/6/28付
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道内の設備投資はリーマン・ショック後、大企業では拡大しているが、中堅・中小企業は停滞している――。日銀札幌支店が企業短期経済観測調査(短観)を分析したところ、こんな結果が鮮明となった。背景には中堅・中小企業で借入金の返済を優先する動きがあるようだ。

資本金が10億円以上の大企業約40社と、10億円未満の中堅・中小企業約400社のデータを分析した。社数は10倍の差があるが、売上高を合計するとそれぞれ2兆円あまりで拮抗する。

ところが設備投資額の推移は全く異なる。リーマン・ショックを受け、大企業は2009年度に696億円と前年度から一気に38%落ち込んだが、その後は一貫して回復。13年度には1466億円に達する計画。

一方で中堅・中小企業では09年度は350億円と32%減り、その後も持ち直しの兆しがない。13年度計画も334億円にとどまっている。

投資に回す利益が減っているわけではない。経常利益をみると水準こそ異なるが大企業も中堅・中小企業も増加基調にある。違うのは資金の振り向け先だ。

大企業は09年3月に比べて12年12月には借入金を23%増やした。借り入れを増やしてまで積極的に設備に投資する。逆に中堅・中小企業は借入金を21%減らした。全国でみても道内の中小企業は設備から稼ぐ効率が低く、設備の過剰感が高い。大企業と中堅・中小企業ともに手元資金は積み増しており、設備投資に対する姿勢が好対照をなす。

金融機関の貸し出し態度に関する調査をみても「緩い」と答える企業が多く、貸し渋りが障害になっているわけではなさそうだ。日銀札幌支店は「中堅・中小企業は先行きの景気や業績への不安感が強い」と指摘する。それでも高齢者向けの住宅や太陽光発電に関する投資など、需要構造の変化に応じる投資もみられるとしている。

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