鳥取県の木質バイオマス発電所、15年4月稼働
鳥取県の平井伸治知事は17日の記者会見で、県が支援する木質バイオマス発電所の運営事業者に合板メーカーの日新(鳥取県境港市)が決まったことを明らかにした。発電規模は5700キロワットで、2015年4月の稼働を目指す。県は材木を保管するストックヤードの確保などの新たな支援のため、6月議会に数億円の追加補正予算案を提出する。
木質バイオマス発電所は境港市西工業団地に建設する。日新が6月上旬に全額出資子会社「日新バイオマス発電」を設立し、事業を運営する。総事業費は約26億円。12人を新規に雇用する。
燃料として残材や間伐材を活用した木材チップを年間8万トン(自社チップ4万トン、未利用材4万トン)使う。発電した年間3760万キロワット時の電力は国の固定価格買い取り制度に基づき売電する。年間約10億円の収入を見込む。
県は13年度予算の推進事業費14億円を活用し、発電所建設費の8割までを無利子で融資する。燃料を安定供給するため、境港市、発電事業者、チップ加工業者らと「日新木質バイオマス発電推進協議会」を設立した。県は東部地区でも木質バイオマス発電所の整備を検討している。
日新は日新林業(松江市)を中核とする日新グループの合板メーカーで、年間の原木消費量は70万立方メートル。
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