原信とフレッセイ、10月経営統合 売上高2000億円に
原信ナルスホールディングスは10月1日付でフレッセイホールディングス(前橋市、植木威行社長)と経営統合する。統合後は関東から北信越の6県にまたがって100以上の店舗を展開するグループとなり、売上高は2000億円規模に迫る。再編の動きが強まるスーパーマーケット業界の中で、地域に基盤を置いたまま規模を生かした生き残りを模索する。
フレッセイHD株1株に対し原信ナルスHD株0.86株を割り当てる。両社の株主総会での承認などを経て10月に交換の効力が発生し、同時に社名を「アクシアル リテイリング」に変更。フレッセイHDはアクシアルの完全子会社になる。経営統合を円滑に行うため、両社社長らを含む統合準備委員会を組織し準備を進める。
原信ナルスHDとフレッセイHDの経営統合で、売上高は2000億円規模に近づく。店舗数も合計で120店弱まで増え、規模のメリットをある程度追求できる体制が整う。
両社はいずれも共同仕入れ機構のシジシージャパン(CGC)に加盟しており、これまでも緊密な情報交換をしてきた。また新潟県と群馬県という隣接県に地盤を置く企業としても接点が多く、経営資源の統合でプライベートブランド(PB)商品開発などでメリットが期待できる。
原信ナルスHDは長期的に200まで店舗を増やし「アドバンスト・リージョナル・チェーン」を目指す方針を掲げてきた。「規模の利益が生まれてくるのが200店から」(原和彦社長)という理由で、今回の経営統合で目標数字が一気に近づいた。
スーパーでは業界再編の動きが強まっており、最近もイオンがJ・フロントリテイリング傘下にあったピーコックストアを買収している。再編対象とならないためにも一定の規模を確保する必要があった。