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テンプHD、「転職」で再成長へ インテリジェンス買収発表

人材サービス大手テンプホールディングス(HD)は26日、同業のインテリジェンスホールディングスを買収すると正式発表した。テンプが主力とする人材派遣は規制強化などを受け市場が縮小している。需要が伸びている転職支援など人材紹介に強いインテリジェンスを傘下に置き、再び成長のアクセルを踏む。

テンプは米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)やインテリジェンス従業員持ち株会などから、インテリジェンスの全株式を510億円で取得する。負債を含めた買収総額は680億円。4月に完全子会社化する。「リクルートにいつか勝ちたい」(高橋広敏社長)との思いを強めていたインテリジェンスが、傘下入りを打診した。

両社の2012年3月期の売上高を合算すると3029億円。ガリバー企業であるリクルートホールディングスの人材事業の売上高の4934億円には及ばないが、従来の2位グループから抜け出して3位のパソナグループを大きく引き離す。

テンプがインテリジェンスを買収するのは「人材紹介に強く、我々にはないノウハウを持っている」(テンプの篠原欣子会長兼社長)ためだ。同社は連結売上高の8割を人材派遣が稼ぐ。人材サービスのうち転職支援など人材紹介は手薄で、求人広告は手がけていない。両分野に強いインテリジェンスと補完関係を築くことで営業利益ベースで年間20億円の統合効果を得られると判断した。

規制強化の動きがあるたびに対応を迫られる人材派遣を敬遠し、直接雇用や業務請負に切り替える企業が増えている。矢野経済研究所によると、12年度の人材派遣市場は前年度比11%減の3兆1千億円と4年連続のマイナスになる見通し。

一方、人材紹介市場は12年度までに3年連続のプラス見通しと対照的だ。新興国市場の開拓などを目指し、企業が中途採用の意欲を高めている。人材紹介に強いインテリジェンスの13年3月期の連結営業利益は75億円と、前期比5割増える見込みだ。

KKRジャパンの蓑田秀策社長はインテリジェンスの売却に関し「(収益の)改革が想定以上のスピードで進んだ」と話し、2010年夏の出資から3年弱での売却に満足感を示した。

インテリジェンスの転職支援サービス「DODA(デューダ)」、アルバイト情報誌「an」は、リクルートの「リクルートエージェント」や「フロム・エー」などとそれぞれ競合する。テンプとインテリジェンスは新サービスを打ち出して追撃する必要がある。

日本格付研究所(JCR)は26日、「買収金額がテンプの自己資本とほぼ等しく、負債の増加で財務内容の悪化は避けられない」とし、テンプの長期発行体格付けの見通しを現在のAマイナスからネガティブにすると発表した。

ただ、同日の株式市場では「キャッシュフローが順調に出ており、財務体質の悪化懸念は少ない」(アナリスト)との見方が多かった。同社の株価は一時、前日比197円(13%)高の1750円を付け、上場来高値を更新した。

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