ソニー株10%下落 電機事業、市場予想を下回る

2013/2/9付
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8日の東京株式市場でソニー株が前日比10%の大幅な下落となった。前日発表の2012年10~12月期の連結決算(米国会計基準)は営業黒字に転換したが支えたのは映画や金融事業だ。改善が期待された本業のエレクトロニクス(電機)事業は市場の予想を下回った。円高修正の効果が期待されたが通期の連結業績予想は据え置き。事業環境の厳しさが再認識された。

この日のソニー株終値は前日比154円安の1365円。値動きの軽さに注目した個人の売買が集中し、売買代金は1482億円まで膨らんだ。

10~12月期の連結決算について市場では金融や映画による下支え効果より「電機事業の厳しさを再認識させられる決算」(ゴールドマン・サックス証券の渡辺崇アナリスト)と受け止められた。

電機事業は期初計画では黒字を見込んでいたが、テレビやデジタルカメラ、ゲーム、パソコンと主要製品の台数目標を引き下げた。コスト削減でテレビ事業の赤字は「想定以上に改善した」(加藤優・最高財務責任者=CFO)が、電機事業全体では4~12月期で354億円の営業赤字。1~3月期は不需要期で在庫調整などの費用も発生するため、赤字幅は拡大するとみられる。

ソニーは対ユーロで1円の円安が60億円の営業増益要因になる。しかし1~3月期は「売り上げ規模が小さく、ヘッジも実施済み」(加藤CFO)のため、円高修正が本格的に利益面に寄与するのは14年3月期以降になる。

今後のソニーを占う上で重要なのは「円安によって施策の自由度が上がる」(加藤CFO)点だ。販促費の積み増しや営業体制の強化など「今まで打てなかった策を使え、戦いやすくなる」。円安の追い風を主要製品の販売回復につなげることができれば、再評価につながる可能性もある。

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