2017年11月25日(土)

製薬大手に逆風 エーザイ、13年3月期に一転最終減益

2013/2/1付
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 製薬大手が薬価の引き下げと主力品の特許切れに苦しんでいる。エーザイは1日、2013年3月期の連結業績予想を下方修正した。純利益は前期比2割減の470億円となり、1%増としていた従来予想から一転、減益となる。主力のアルツハイマー型認知症治療薬「アリセプト」の売り上げが想定以上に落ち込んでいるためだ。

 国内の薬価引き下げは2年に1回実施され、特許が切れた製品の引き下げ幅は大きい。12年4月の薬価改定で「アリセプト」は約17%引き下げられた。追い打ちをかけたのが後発品の伸びだ。「後発品のシェア拡大は予想以上だった」(エーザイの清水初副社長)という。医療費を削減する目的で政府が後発薬の使用を促進していることも逆風となった。

 アステラス製薬と田辺三菱製薬も12年4~12月期の純利益は前年同期比で減少した。アステラスは高脂血症治療薬「リピトール」の後発品発売の影響が国内の収益に影を落とした。田辺三菱も薬価改定が140億円の減収要因だった。

 もっとも、13年3月期通期では明暗が分かれる。エーザイの純利益が減少するのに対し、アステラスと田辺三菱は従来の増益予想を据え置いた。アステラスは過活動ぼうこう治療剤「ベシケア」、田辺三菱は「レミケード」が伸びて増益を確保する。

 エーザイの四半期売上高を前年同期と比べると、10年10~12月期以降、マイナスが続いている。13年1~3月期も前年同期実績を下回る見込みで、10・四半期連続となりそう。製薬会社は業績をけん引する新たな製品を途切れなく出していく必要があり、収益力の低下が続くようなら国内外で企業買収が相次ぐ可能性もある。

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