島根県、東電へ1.2億円賠償請求へ 牛全頭検査費など

2012/12/1付
保存
共有
印刷
その他

島根県は30日、東京電力福島原子力発電所事故により被害を受けた県内農畜産分野などでの支援にかかった費用1億2582万3119円について、東京電力に対して損害賠償の請求を行うと発表した。4日に県東京事務所長が東電担当部長に請求書を提出する。原発事故を受けた東電への県としての損害賠償請求は中国5県では初めて。

県農畜産振興課によれば、原発事故後に汚染稲わらや福島県からの牛が搬入されたことで風評被害が広がり、島根県産牛肉の取引価格が大幅に下落したほか、買い控えも起こった。これを受け、県は県内で処理される牛の全頭検査を実施し、経費として5043万1500円かかった。

また、県内産稲わら確保を支援するための経費助成、汚染稲わらが与えられた牛や福島県から搬入された牛のふん便や堆肥の放射性物質を検査する経費、県産米の放射性物質検査経費などを盛り込んだ。

県の請求分とは別に飯南町、邑南町、津和野町からの合計205万2800円の請求書も同時に提出する。県では今回の請求は2010年度、11年度予算で支出した経費を対象とした第1次算定分で未算定の費用や、12年度以降の経費に関しては別途請求する方針。

県によると、東電への損害賠償請求は東北、関東の10県がすでに行っているが、行政経費の請求分は支払いを受けていないという。中国5県では島根県以外に損害賠償請求の事例はない。島根県内ではJA島根中央会などがつくる協議会がすでに畜産農家などが価格下落で受けた損害約15億円の賠償を東電に対して請求している。

保存
共有
印刷
その他

関連キーワード

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]