「787」月10機に増産 ボーイング民間航空機部門社長

2012/10/11付
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米ボーイングのレイモンド・コナー民間航空機部門社長は10日、日本経済新聞のインタビューに応じ、2013年中に主力中型機「787」の生産機数を現在の月3.5機から月10機に増やせるとの見通しを明らかにした。コナー社長は「10機を達成したら次の段階の(増産)投資を検討する」と語った。787では三菱重工業など日本企業が製造の35%を担っており、事業拡大に結びつきそうだ。次世代大型機の開発でも日本勢との協力関係を重視する考えだ。

昨年日本で就航した787はこれまで821機を受注し、業界でも異例の大型製品となっている。主翼の製造を三菱重工、前部胴体を川崎重工業が担当。機体の軽量化につながる炭素繊維は東レが手がけるなど日本企業が中核的な役割を担った。

コナー社長は月3.5機から10機に大幅に増やす787の生産体制について「挑戦になる」と強調した。日本企業とも協力して品質管理などを徹底。来年中の生産目標を達成し、その後に一段の増産に踏み切る公算だ。

日本航空宇宙工業会によると、国内の航空機関連の生産額は12年度に前年度比約8%増の1兆1110億円となる見通し。787の出荷増が全体を押し上げている。

また、コナー社長は開発中の次世代大型機「777X」について「日本の関係メーカーとこれまでと同様の良い関係を継続したい」と述べた。現行の777は日本の航空会社が欧米路線などで使う主力機種。ボーイングにとっても「ドル箱製品」とされ、座席数で300~400席クラス。日本は21%分の製造を担当している。

777Xは20年までに投入される予定で、日本勢は担当比率の引き上げを狙う。欧州エアバスが競合の新型機を投入することから、787と同様に軽量の炭素繊維を主要部位に採用、大幅な燃費改善を目指す可能性が大きい。

コナー社長は「(777Xの部位発注は)まだ先の話で、仕様も決まっていない。日本勢の比率がどうなるかはわからない」としつつ、「787など現行の機体には満足している。大きな仕様変更がなければ、製造手法を変える必要はない」と指摘した。日本企業にとって商機が広がる可能性がある。

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