自転車ルール徹底へ有識者会議 警察庁、悪質違反に講習

2012/10/4付
保存
共有
印刷
その他

警察庁は4日、自転車の交通ルールの徹底策を議論する有識者会議の設置を決めた。自転車の交通事故死傷者の3分の2が交通違反を犯している事態を重視。利用者全体にルールを周知させる方法や、飲酒運転やブレーキの不備など悪質な違反者への安全講習の義務化などを検討する。

有識者会議は年内にも提言をまとめる予定で、警察庁は会議の動向を踏まえ、道路交通法改正も視野に準備を進める。

警察庁によると、昨年1年間の自転車関連の事故は前年比5.0%減の14万4018件。自転車乗車中の死傷者は同5.1%減の14万884人でいずれも減少傾向にある。しかし、死傷者のうち64.9%の9万1442人に何らかの交通違反があり、違反者は高水準で推移している。

違反者の約6割に当たる約5万7千人は、前方不注意などの「安全運転義務違反」だったが、信号無視も約3500人、通行区分違反も約2900人いた。警察庁幹部は「自転車利用者の安全を守るためにも、悪質な違反者には交通ルールを徹底する機会を設ける必要がある」と話す。

警察庁によると、警察が関与した自転車向けの講習は昨年1年間で約3万回開かれ、約350万人が受講している。10年前に比べ約1.5倍に増えたが、免許取得時や更新時に講習が義務付けられている自動車と違い、自転車向けの講習は学校行事やイベントなどに限られている。

自転車が絡む交通事故では、福島県で昨年6月、酒を飲んで路上で寝ていた50歳代の男が、警官の制止を無視して自転車を運転、交差点で軽トラックと衝突事故を起こし、酒酔い運転で摘発されたケースなどがある。

警察庁が昨年10月、自転車の走行ルールの徹底や悪質運転の取り締まり強化を打ち出して以降、自転車の交通違反による摘発は急増している。昨年は3956件、今年は7月末時点で3274件に達している。摘発に至らない警告や指導は昨年219万6612件に上る。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]