2019年1月16日(水)

NY証取、SECに罰金支払い 特定顧客に情報優先

2012/9/15付
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【ニューヨーク=川上穣】ニューヨーク証券取引所を運営するNYSEユーロネクストは14日、売買情報を特定の顧客に先行して提供したとされる問題を巡り、米証券取引委員会(SEC)に500万ドル(約3億9000万円)の罰金を支払うことで合意した。すでに売買システムは改良し、問題は解消したとしている。今年に入り、ナスダック市場でシステム障害が起きるなど、米取引所では投資家の市場不信を招く事態が後を絶たない。

米国の証券取引所がSECに罰金を支払うのは初めて。SECの調査によれば、2008~10年半ばにかけて、NYSEが売買関連の情報を特定の顧客に先行して提供した疑いがもたれていた。NYSEは10~11年に取引のシステムを修正。こうした事態はすでに回避されたとしている。

米国ではコンピューターによる高速取引が急速に普及、現物株の売買高の5割強を占めるとされる。高速取引ではミリセカンド(1000分の1秒)単位で売買され、わずかな情報伝達の差が投資収益に影響を与えるようになっている。NYSEは罰金の支払いには合意したものの、SECの疑惑については否定も肯定もしていない。

世界的な景気の先行き不透明感で現物株の売買が細り、米国の取引所の収益は低迷。各取引所とも売買システムをより高度にすることで、顧客のつなぎ留めに躍起になっている。新興の電子取引所も含めた取引所間の競争は激しくなるなか、NYSEが一線を越えた可能性もある。

米取引所では今年5月に交流サイト(SNS)最大手フェイスブックが上場した際もナスダック市場で大規模なシステム障害が起きた。売買スピードが高速になるほど市場の不安定さも増しており、一般の投資家の市場不信も高まっている。

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