被災企業の6割超、震災前売上高に届かず 本社調査

2012/9/10 23:40
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東日本大震災で拠点が被害を受けた企業を対象とする日本経済新聞のアンケート調査で、被災企業の6割超が震災前の売上高水準に届いていないことが分かった。中小企業に限れば7割超とさらに厳しい。震災後に事業継続ができなくなった企業の多くは顧客基盤を失った。1年半がたった現在も回復のペースは鈍く、地域経済復興の新たな課題となっている。

アンケートは、震災で甚大な被害を受けた複数の中小企業らが共同でつくった設備復旧計画を国や県が資金面で支援するグループ補助金を受けた企業を対象とした。岩手、宮城、福島の3県の100社・団体に対して調査し、71件の回答を得た。

売上高は全体の64%が震災前に比べて減少したと回答した。企業規模別には大企業(資本金が10億円超)、中堅企業(同1億~10億円)がいずれも6割以下にとどまった一方で中小企業(同1億円未満)では71%が売り上げ減を訴えた。

また業種別では製造業が7割超と高かった。生産を再開していない企業があることに加え、震災後に大手が進めたサプライチェーン(供給網)の再編で発注が減っている。売り上げが減少した企業にその原因を問う設問(複数回答可)では、約半数が「既存取引先を失った」。また「既存取引先の発注が減少した」は約半数あった。風評被害を訴える企業は4割弱と福島県を中心に多かった。

半年後の売上高についても全体の58%が震災前の水準に届かないと回答するなど、多くの企業で回復の動きは鈍い。また足もとの売上高が増加している企業のなかにも「応援需要がなくなり、販売減に転じる」(酒造会社)「被災地支援の意識が低下しそうだ」(宿泊業)と先行き不安を訴える声は多かった。

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