花王の4~6月、経常益27%減 海外事業テコ入れ急ぐ

2012/7/25付
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花王が25日発表した2012年4~6月期連結決算は、経常利益が前年同期比27%減の218億円だった。前年同期は東日本大震災直後で、販売促進費が低水準だったため、この反動が出た。ただ、4~6月期の国内販売を見ると、競合他社と比べた花王の強さも浮かび上がる。

広告宣伝費と販売促進費の合計は366億円と、1割増加した。震災後にテレビコマーシャルの放送などを自粛したため、前年同期の販促費が低水準だった。

その一方で国内の販売実績は底堅さが目立つ。中でも洗濯洗剤や柔軟剤を含む「ファブリック&ホームケア事業」は堅調だ。4~6月期は競合のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が「過去最大規模の数の新商品を投入」(P&G広報)する中、花王の苦戦が想定されていたが、予想に反して同事業で2%の増収を確保した。「アタックNeo抗菌EXパワー」や「フレア フレグランス」などの新商品がけん引した。

化粧品も傘下のカネボウが展開するブランド「ケイト」や「うるり」が好調で、国内の「ビューティケア事業」の販売は1%伸びた。資生堂の国内売上高が4~5月累計で前年同期比13%減だったのと比べると、花王の堅調さは注目を集めそうだ。

課題は海外だ。米州と欧州ではそれぞれ85%と56%の営業減益だった。前年同期に染髪剤を発売した反動で、ヘアケア商品が苦戦した。アジア事業は、インドネシアでハンドソープの販売が伸びるなど日用品は好調だったが、電子部品用洗浄剤などを扱うケミカル事業が不振で、44%の減益となった。今後は日用品を軸にアジアで巻き返しを図るが、大幅な業績回復は難しいとみられる。

もともと花王は海外展開で出遅れ気味。海外売上高比率は3割弱と、一部商品が競合するユニ・チャーム(約5割)と比べると低水準だ。12年末には中国の紙おむつ工場を稼働させ、市場の開拓を急ぐが、海外事業のてこ入れは引き続き課題となりそうだ。

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