スマホ、高速競争熱く 携帯3社の夏モデル
携帯電話各社の夏商戦向け機種が出そろった。ソフトバンクグループは29日、第3世代携帯電話の約3倍の毎秒最大42メガ(メガは100万)ビットの通信速度を持つスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)や業界最速の110メガビットの無線データ通信端末を発表した。NTTドコモとKDDIも高速携帯電話サービスに対応した機種を増やしており、速度競争が加速している。
ソフトバンクは米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載したスマホ5機種を発表。7月25日に運用を始める「プラチナバンド」と呼ばれる新周波数帯の電波に全機種で対応し、「泣きどころ」とされてきたつながりやすさの改善につなげる。
スマホの足元の普及率は約2割。スマホの本格普及が予想されるなか、夏商戦向けにはドコモが通信速度37.5メガ(一部地域で75メガ)ビットの高速携帯電話サービス「Xi(クロッシィ)」に対応したスマホ11機種を投入。KDDIも40メガビットの高速無線「WiMAX(ワイマックス)」対応スマホ3機種をそろえ、データ通信のサービス競争は厳しさを増す。
顧客の囲い込みに向けて、各社はスマホ向けの独自コンテンツも拡充。ソフトバンクは月350円で野球やサッカーなどの試合のハイライトが見放題になる「スポーツLIFE」を始めるほか、既存のサービス「ムービーLIFE」にお笑いや音楽などのジャンルも追加する。ドコモは月420円の「アニメストア」を7月に開始。KDDIは月590円の「ビデオパス」を投入している。
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