/

GW、東北観光の回復鮮明 復興応援で平泉など震災前上回る

東日本大震災から1年が経過し、東北の観光地で客足の回復が鮮明になったきた。ゴールデンウイーク(GW)の訪問客数は多くの観光地で前年より増加した。復興応援ムードの高まりもあり、震災前の水準を上回った地域もあった。交通機関の利用状況では鉄道が好調だった一方、割引制度が縮小された高速道路は前年実績を下回った。

連休中の天候も客足を左右した(4月29日、青森県弘前市の弘前公園)

奥州藤原氏の遺跡群が世界文化遺産に登録されてから初のGWとなった岩手県平泉町では4月29日~5月5日に前年同期の約8倍に当たる37万5千人が中尊寺や毛越寺を観光した。震災の影響がなかった2010年と比べても15%増だった。昨年は震災で中止した「春の藤原まつり」を2年ぶりに開催。若手俳優が源義経にふんするイベントを開いた3日には、悪天候にもかかわらず期間中最大の18万5千人が訪れた。

桜の名所として有名な青森県弘前市では弘前公園で開催した「弘前さくらまつり」に4月23日~5月6日の集計で前年同期比2%多い205万人が来場した。ただ、10年と比べると2割減。今年は3日から4日にかけて降った雨と強風により花が散ってしまったため、「来場者数が思うように伸びなかった」(弘前観光コンベンション協会)という。

東京電力福島第1原子力発電所事故に伴う風評被害を最も受けている福島県でも主要施設の観光客数がほぼ震災前の水準に戻った。

いわき市のレジャー施設「スパリゾートハワイアンズ」では4月28日~5月6日の入場者数が5万5093人と10年比3%増。新ホテル「モノリス・タワー」の開業やフラガールによるダンスショーが集客に結びついた。施設を運営する常磐興産の担当者は「落ち込みが大きかった首都圏からの家族客が震災前の9割程度まで回復したことが大きかった」と話す。

会津若松市の鶴ケ城も天守閣への入場者数が4月23日~5月6日に6万5492人と例年の9割程度に回復した。

津波被害があった地域を巡る「被災地ツアー」も好調だ。岩手県内のバス会社が主催する陸前高田市や釜石市などの沿岸部を巡るバスツアーは4月28日から5月6日までに3コース合計で465人が利用。1日1コース当たり平均17.2人が参加し、採算ラインの11人を大きく上回った。

交通機関別では東日本旅客鉄道(JR東日本)の新幹線が好調だった。

東北新幹線の那須塩原~郡山間は4月27日~5月6日の利用者数が前年同期比77%増の107万2千人だった。震災の影響で昨年は運行本数が少なく反動増の側面があるが10年比でも16%増。同区間の5月6日の利用者数は15万2千人で1987年の会社設立以来、過去最多だった。

同社仙台支社は「曜日配列が良かったことに加えて、ボランティアが被災地に入る動きが目立った」とみている。

高速道路は無料化実験の廃止が大きく影響した。東北6県のインターチェンジ(IC)の1日平均利用台数は4月27日~5月6日に前年同期比16%減の37万3997台だった。特に前年は無料化実験の対象区間が多かった山形県で47%減、秋田県41%減、青森県27%減と落ち込みが大きかった。

一方、被災3県は福島県が24%増だったのをはじめ岩手、宮城の両県もほぼ前年並みで堅調だった。前年に適用された「休日上限1000円」の割引制度は廃止されたが、「被災地で観光イベントが企画され利用台数が増えた」(東日本高速道路東北支社)という。

春割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で申し込むログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で申し込むログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で申し込むログイン