2019年8月26日(月)

ソニー、「想定外」の連鎖 赤字最大の5200億円
12年3月期

2012/4/11 2:01
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ソニーは10日、税金費用の追加計上などで、2012年3月期に過去最大となる5200億円の連結最終赤字になる見通しだと発表した。4期連続の最終赤字で、累計の赤字額は9193億円。デジタル家電の変革スピードについていけず、主力の薄型テレビ事業は8期連続の営業赤字。ソニーが「想定外の8年」から抜け出すには、過去にとらわれない非連続の構造改革に踏み込む必要がある。

最終赤字(米国会計基準)は2月時点の予想(2200億円)から3000億円悪化する。主因は米国事業での繰り延べ税金資産の取り崩しだ。同税金資産は将来の税負担軽減を先取りした際に計上する資産。足元でテレビを中心に米国事業の収益が悪化。税負担軽減の前提となる将来の利益見通しも厳しくなり、取り崩しを迫られた。

ソニーは前の期も国内事業で3600億円を取り崩しており、エレクトロニクス事業の収益環境が世界規模で想定より悪化したことを示す。

加藤優・最高財務責任者(CFO)は税金資産の取り崩しについて「現金支出を伴わず、営業損益やキャッシュフローに影響はない」と強調した。ただ、昨年末に17%だった自己資本比率は低下が避けられず、格付投資情報センター(R&I)は10日、ソニーの発行体格付け(シングルAプラス)を格下げ方向で見直すと発表した。

買収した映画会社の営業権を一括償却した1995年3月期の2933億円を上回る過去最大の赤字を計上することについて加藤CFOは「大変重く受け止める。聖域なき改革で収益改善へ様々な施策を打つ」と表明。

また、いち早く13年3月期について約1800億円の営業黒字を見込むと発表し、最終損益も「赤字解消を図る」とした。増資については「選択肢の1つとして検討するが、現時点で具体的なものはない」と話した。

10日にはシャープも前期の最終赤字が3800億円になると業績を下方修正。パナソニックを含めた家電3社の赤字は合計で1兆6800億円になる。3社はそろって今春にトップが交代。テレビの構造改革を中心に業績立て直しを図るが、韓国勢との競争などで今後の収益環境も不透明だ。

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