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セブン&アイ5期ぶり最高益 12年2月期経常21%増

セブン&アイ・ホールディングスが5日発表した2012年2月期の連結経常利益は前の期比21%増の2931億円だった。5期ぶりに過去最高を更新した。主力のコンビニエンスストアが主婦などの来店が増えて好調なことに加えて、課題事業だったスーパーと百貨店の利益が大幅に拡大したことが貢献した。

セブン&アイというと、総菜や日用品などのプライベートブランド(PB=自主企画)商品を拡充するコンビニエンスストア事業が好調とのイメージが強いが、部門別の営業利益でみるとスーパーと百貨店の復調が鮮明だ。コンビニの10%増(2146億円)に対して、スーパーは2.1倍の324億円、百貨店は77%増の99億円と伸びが目立った。両部門で取り組んできた構造改革が成果を上げつつある。

まずスーパー部門。中核企業で業績が低迷していた「イトーヨーカ堂」の営業利益は5倍の105億円になった。前の期まで年間50億円以上を使っていた購入後にレシートを見せれば現金で返金していた「キャッシュバックセール」などをやめたほか、値引きを抑制した結果、売上高総利益(粗利益)率が0.6ポイント改善して29.7%になった。不採算店の閉鎖を進めたことも採算改善につながった。

そして百貨店部門。百貨店で主力の「そごう・西武」の営業利益が51%増の111億円と大幅に増えた。「そごう八王子店」や「西武有楽町店」など不採算店の閉鎖を進めた効果が大きい。10年9月に西武池袋本店を大規模改装して再オープン。セブン―イレブン・ジャパンから、商品の売れ行きから今後の需要を予測して発注する仕組みを導入するなどした結果、販売が好調に推移した。

前期のフリーキャッシュフローは1200億円に膨れあがった。豊富になった手元資金はコンビニの大規模な新規出店と、スーパーや百貨店の改装に振り向ける方針だ。

13年2月期もスーパー、百貨店部門はともに営業増益を見込む。だが、それにはハードルもある。たとえば東北地盤の食品スーパー、ヨークベニマルは震災直後の生活必需品の特需の反動から営業減益を見込む。ヨーカ堂も衣料品部門が前期は赤字だ。セブン&アイの村田紀敏社長は「今期こそ黒字にしたい」と意気込むが、目玉であるPB商品の収益への貢献には時間がかかりそうだ。

今期のセブン&アイの経常利益は6%増の3120億円と国内小売業としては初めて3000億円を突破する見通し。売上高も6%増の5兆600億円を見込む。目標達成のカギはやはりヨーカ堂と百貨店が収益力を一層高めて、大幅な営業増益を持続できるかだ。

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