スマホの通信確保へ各社競う KDDI、3G倍速技術を実用化

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2012/4/5 19:16
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KDDI(au)は5日、スマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)の急増に対応した通信品質の向上策を発表した。第3世代携帯電話(3G)回線の実効速度を高める技術の導入や公衆無線LANサービスの拡充が柱。3Gや公衆無線LAN、家庭向けの光ファイバー網など自社が持つネットワークを駆使して、「つながりにくさ」や「通信速度の遅さ」などの解消を目指し、スマホユーザーの受け皿作りを進める。

スマホは携帯電話の出荷台数に占める割合が5割に達し、画像や映像など回線を行き交うデータ量の増加に伴い通信障害が頻発している。ドコモやソフトバンクもインフラ増強を急いでおり、各社による技術改良や投資競争が続きそうだ。

■空いている近隣の基地局を選択

「EV-DOアドバンスト」技術で、混雑している基地局へ接続しようとする端末を、近隣の空いている基地局へ振り向ける

「EV-DOアドバンスト」技術で、混雑している基地局へ接続しようとする端末を、近隣の空いている基地局へ振り向ける

KDDIが10日に導入するのは、「EV-DOアドバンスト」と呼ぶ技術。同社はこの技術の実用化を「世界初」と位置づけている。通信の混雑が慢性化している都心部などで、利用者が3G回線に接続する際、比較的混雑の少ない近隣の基地局へ接続を振り分ける。通信の実効速度を平均で2倍程度高められるという。

個々の基地局で接続中のユーザー数や送受信されているデータの総量を集計し、近くにある基地局との間でこれらの情報を相互に提供。最寄りの基地局だけでなく、周辺の基地局の「混み具合」を参照し、空いている基地局へ優先的に接続する。従来は電波強度が最も強い基地局へ自動接続していたため、一部の局に接続が集中して通信速度が十分に出ない場合があった。

同技術の導入によって、各基地局の稼働率を平準化でき、「導入前に比べユーザーの体感速度は平均で2倍程度に、送受信するデータの総量は1.5倍程度にそれぞれ高められる」(KDDIの西山治男・技術統括本部副統括本部長)としている。

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