三菱UFJ子会社の米銀、米カリフォルニアの上場地銀買収
三菱東京UFJ銀行子会社の米地銀ユニオンバンカル・コーポレーション(カリフォルニア州)は12日、同州を地盤とする地銀持ち株会社、パシフィック・キャピタル・バンコープを買収すると発表した。買収額は約1200億円。邦銀による海外銀行の買収は、欧州債務危機が世界の金融システム不安に波及した昨年夏以降で初となる。
ユニオンバンカルが米ナスダックに上場するパシフィック社の全株式を買い取り、両社傘下の銀行を半年後に合併する方向だ。買収によりユニオンバンカルの総資産は1000億ドル(約8兆円)に迫る。パシフィック社傘下の銀行は同州に47拠点を展開しており、買収で個人や中小企業向け業務を拡大する。
ユニオンバンカル傘下の中核銀行、ユニオン・バンクは預金量で全米22位(2011年9月末)。三菱UFJは08年に完全子会社化。09年に約1800億円規模の資本支援を実施し、米国内での金融機関買収の準備を進めていた。10年春に経営破綻した小規模な地銀2行を買収している。