天皇陛下「被災者に心寄せ忍耐強く」 年頭所感

2012/1/1付
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天皇ご一家は1日、新年を迎えられた。天皇陛下は年頭にあたっての所感を宮内庁を通じて文書で公表。「皆が被災者に心を寄せつつ、力を合わせ、明日の社会を築くために忍耐強く力を尽くしていくことを期待しています」と述べられた。

新年を迎える天皇ご一家(皇居・御所)=宮内庁提供

新年を迎える天皇ご一家(皇居・御所)=宮内庁提供

陛下は、東日本大震災や原子力発電所事故などを挙げ、昨年を「誠に心の重い年」と記載。今後の被災地復興に向けた計画やがれき処理などに「人々の英知が結集されるよう、また業務に携わる人々の作業が安全に行われるよう、願ってやみません」とつづられた。

天皇、皇后両陛下は昨年に続き、今年も被災地訪問を希望し、3月11日に行われる政府主催の追悼式典への出席も検討されている。

天皇陛下は昨年11月、気管支肺炎などで19日間にわたり入院。宮内庁は医療陣と連携し、陛下の体調を踏まえながら公務を調整していく。

宮内庁は新年にあたり、天皇陛下が昨年詠まれた歌5首と皇后さまの歌3首を発表した。

天皇陛下

〈東日本大震災の津波の映像を見て〉

黒き水うねり広がり進み行く仙台平野をいたみつつ見る

〈東日本大震災の被災者を見舞ひて〉

大いなるまがのいたみに耐へて生くる人の言葉に心打たるる

〈東日本大震災後相馬市を訪れて〉

津波寄すと雄々しくも沖に出でし船もどりきてもやふ姿うれしき

〈共に喜寿を迎へて〉

五十余年(いそよとせ)吾(あ)を支へ来し我が妹(いも)も七十七(ななとせなな)の歳迎へたり

〈仮設住宅の人々を思ひて〉

被災地に寒き日のまた巡り来ぬ心にかかる仮住まひの人

皇后さま

〈手紙〉

「生きてるといいねママお元気ですか」文(ふみ)に項(うな)傾(かぶ)し幼な児眠る

〈海〉

何事もあらざりしごと海のあり かの大波は何にてありし

〈この年の春〉

草むらに白き十字の花咲きて罪なく人の死にし春逝(ゆ)く

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