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首都圏のスーパー、高齢者に優しく 膨らむ需要を取り込み

首都圏のスーパーが高齢者向けのサービスを強化している。店舗での買い物を手伝う介助士の民間資格を持った社員を増やしたり、高齢者に配慮した表示を設けたりと様々な工夫を凝らす。高齢者の中には日々の暮らしで買い物に困っているケースも多く、こうした需要を取り込もうというスーパーの試みが広がっている。

野菜とシチューのルーを一緒に並べた売り場(東京都目黒区の東急ストア)

マルエツは特定非営利活動法人(NPO法人)が認定する民間資格「サービス介助士2級」を持つ社員を完備する。現在は全体の9割にあたる約240の店舗にこの資格を持つ店長やレジ責任者が1~2人ずついるが、

来年2月末までに全店舗に配置する計画という。

会社が費用負担

介助士は店に来た高齢者の荷物を持ったり、商品の詳細な説明をしたりして買い物を補助する。講習など資格取得にかかる費用は会社が全額負担する。

商品を買いやすいよう売り場を工夫する例もある。東急ストア(東京・目黒)は全店舗の野菜や肉の売り場に、カレーやシチューのルー、鍋の具材など調理に必要な食品を一緒に並べている。できるだけ商品を探して店内を歩き回らなくてすむための配慮だ。同社の担当者は「高齢者に限らず、仕事で忙しい一人暮らしの若い人や家事に追われる主婦の利便性も考えた」と話す。

神奈川県が地盤の相鉄ローゼン(横浜市西区)の六ツ川店(同南区)は食品売り場の一角に高齢者に配慮した商品表示を取り入れたコーナーを開設した。例えば鶏肉などが入ったトレーには油分を取り除いたことを意味する「ヘルシーカット」などの表記がある。健康志向が強い高齢者などに購入を促す狙いだ。

3時間内に宅配

自宅まで商品を届ける取り組みも広がっている。スーパーバリュー(埼玉県上尾市)は近隣に高齢者が多い都内5店舗で宅配サービスを取り入れた。210円の宅配料で購入商品を3時間以内に自宅に届ける。今後は埼玉や千葉などの店舗でも導入することを検討している。

スーパー以外でも同様の試みは広がっており、千葉県で農産物直売所「ベジたうん」を運営するヤマヨ商事(千葉市緑区)は食品の宅配サービスを12月に始める。千葉市内の直営店でコメを含んで商品を3000円以上購入した顧客を対象に自宅まで無料で宅配するという。

ほかにも京急ストア(東京・大田)は横須賀市の一部店舗の年末年始の商戦で高齢者からニーズがある高品質な食料品を拡充することを決めるなど、スーパー各社はより高齢者に求められるサービスの充実に向け試行錯誤を続けている。

ネットスーパーの利用が普及する中でも高齢者からは店頭で直接商品を確認して購入したいという声が出ているという。ニッセイ基礎研究所の矢嶋康次・主任研究員は「スーパーは高齢者の来店頻度をいかに高めるかが重要になる。高齢者のニーズに対応した戦略が求められる」と指摘する。

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