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安全軽視に怒り、ネットでも政府批判 中国鉄道事故

事故現場では地元の住民らも協力し救出作業が続いた

事故現場では地元の住民らも協力し救出作業が続いた

【温州(浙江省)=戸田敬久】死者35人と中国の高速鉄道の運行が始まって以来の大惨事から一夜明けた24日、事故現場に詰めかけた市民からは「スピードを重視するあまり安全性を軽視した」など政府を非難する声が聞かれた。中国政府は落雷が事故につながったとの見解を示したが、日本の鉄道関係者には「新幹線では考えられない事故だ」と驚きが広がった。

同日夕方には脱線した車両は高架から取り除かれた。事故現場近くは警察官らが交通を封鎖し、一般人の立ち入りを禁止した。近くで自動車修理業を営む20代男性は「初めは雷が落ちたかと思った。中国自慢の高速鉄道でこんな大惨事が起きるとは……」とうつむいた。

温州市の事故現場では車両の撤去作業が進んでいる

ネット上では批判が飛び交った。脱線した車両の一部を穴に埋めている写真がネットに掲載されると「事故原因を隠蔽するのか」との書き込みが相次ぎ、鉄道省は「車両をつり上げるために必要な作業」と釈明した。

また、6月から高速鉄道の切符購入には身分証明書の提示が義務付けられたが、今回の事故の身元不明者の一覧は公表されていない。「中国の制度は利用者に不便だけ強いて肝心な時には何の役にも立たない」との批判もあった。

市内8カ所の病院には負傷者らが搬送された。温州第2人民病院は「午前中に負傷者の搬送は終わった。ただ、中には身元不明の人もいる」と答えた。事故現場近くで身元を確認する窓口が設置された中学校には、近親者の安否を尋ねる温州市民らであふれた。

一方、24日の上海―温州の航空便はほぼ満席。温州市で企業経営する30代の男性は「温州に行くのは高速鉄道の開通で便利になったけど、しばらくは飛行機を使おうと思う」と話した。

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