中国、四川省の作家を拘束 集会組織の疑い
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【北京=尾崎実】中国人権民主化運動情報センター(本部・香港)は25日、民主化などを求める「中国ジャスミン革命」集会を組織したとして、公安当局が24日に四川省の作家、冉雲飛氏(46)を国家政権転覆の疑いで身柄拘束したと伝えた。
同センターによると、当局は冉氏が集会を組織し、呼びかけ文をインターネット上に転載した疑いがあるとみている。集会を巡っては、四川省と江蘇省の男性2人がネット転載の疑いで、黒竜江省の女性が体制批判の演説をしたとして、それぞれ拘束されている。
冉氏は月刊誌「四川文学」の編集者で、ノーベル平和賞受賞者の民主活動家、劉暁波氏が共産党の一党独裁廃止などを求めて起草した「08憲章」の署名者の一人。
一方、27日の集会の指定場所である北京の繁華街、王府井大通りの一角には25日までに、工事用防護壁が設置されて人が立ち入れなくなった。「路面陥没の工事中」と張り紙されているが、当局が開催を阻止するため一帯を封鎖した可能性が高い。現場には最初の呼びかけがあった20日、2千人以上の人々が集まった。