2019年2月19日(火)

多摩ニュータウン事業、赤字1430億円穴埋め 独立採算断念

2011/2/24付
保存
共有
印刷
その他

東京都は23日、多摩ニュータウン開発事業での累積赤字約1430億円を一般会計で穴埋めする方針を明らかにした。独立採算を目指していたが、土地の販売などが思うように進まず、一般会計からの借り入れなどが膨らんでいた。入居開始から40年が経過する建物もあるため、今後は入居者の高齢化や施設老朽化への対策に軸足を置いた街づくりを目指す。

都の多摩ニュータウン事業の特別会計は2011年度末時点で、一般会計からの借入金が約630億円、繰入金が約800億円となる見通し。返済は見込めないと判断し11年度末に特会を終了、計約1430億円を一般会計で負担することにした。12年度以降の事業と資産約430億円は一般会計が引き継ぐ。

都は旧都市基盤整備公団(現都市再生機構)や都住宅供給公社と共同で、多摩ニュータウンでの宅地販売や市街地開発などを進めてきた。事業には一般会計からの借り入れも充ててきたが、景気低迷や地価下落などが続いたうえ、公団や公社が宅地購入を止めたこともあり、事業の不振が深刻化した。

多摩ニュータウンでの事業を一般会計で受け持つことで、今後は施設の老朽化や商店街の衰退、エレベーター設置などバリアフリー化といった課題への対応に事業の重心を移す。入居開始時期が最も早かった諏訪・永山地区(多摩市)をモデル地区として、地元自治体などと協力する地区再生の指針を11年度中にまとめる。バリアフリーや地域交通の実態、入居者の生活状況を含めた調査の実施も検討する。

多摩センター駅周辺などにある都有地は、企業への売却などを含めて検討する。都市整備で近隣の相模原市橋本地区などとの連携を強化するため、道路などのインフラ整備も急ぐ。

多摩ニュータウンは八王子、町田、多摩、稲城の4市にわたる総面積約2900ヘクタールの地域。高度経済成長による東京への人口集中に伴う住宅難を打開する切り札として、1971年から入居が始まり、現在は約21万人が住んでいる。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報