2019年9月18日(水)

首都圏マンション「即日完売」相次ぐ 立地不利な物件は苦戦

2010/6/25付
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発売とほぼ同時に買い手が付く新築マンションが増えている。不動産経済研究所(東京・新宿)によると、1~5月の首都圏1都3県で申込期間中に売れた「即日完売」物件は74件2043戸となり、件数で前年同期比72%増、戸数は5.7倍に膨らんだ。景気が回復傾向に向かう一方、住宅購入を促す政策の後押し効果もある。しかし、立地条件が不利な物件は苦戦しており、二極化が鮮明になっている。

野村不動産がJR板橋駅近くで来年3月に完成予定の「プラウドシティ池袋本町」は総戸数785戸の大型マンションで、3~6月に3回に分けて売り出した合計623戸が完売した。中心価格帯は5500万円程度。野村不動産で300戸以上が一挙に売れたのはリーマン・ショック前の2007年以来という。

伊藤忠都市開発(東京・港)と野村不動産が共同で開発したJR錦糸町駅近くの「オアシティ錦糸町」(東京・墨田)も3~4月に3回に分けて売り出した全146戸が完売。中心価格帯は5000万円台だ。

高額物件も売れている。5月に三井不動産レジデンシャルが発売した東京・麻布十番駅近くの「パークマンション三田日向坂」は売りに出した11戸が完売。平均価格は2億3000万円の高級マンションだ。

完売が相次ぐ背景には住宅取得期を迎えた団塊ジュニア世代が、経済情勢の悪化で取得を見合わせていたという事情がある。同研究所は「買いたい意欲がマグマのようにたまっていた」と表現する。在庫がだぶついたため、一時新規物件の供給にもブレーキがかかっていたが、首都圏の1~5月の発売戸数は前年同期比17%増の約1万5000戸と戻りつつある。

政策の後押し効果もあるようだ。今年度から贈与税の非課税枠が500万円から1500万円に拡大、親が子に住宅取得資金を援助しやすくなった。「約3割が贈与を活用している」(三井不動産レジデンシャル)。

もちろん、新築マンション販売のすべてが好調なわけではない。完売が相次いでいる物件は東京23区内や川崎市など人気が高いエリアにあり、しかも駅から近くて交通の便がよい例が多い。「郊外で、しかもバスを使わなければならない場所などは苦戦している」(業界関係者)。周辺地域への波及には慎重な見方をする関係者が多い。

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