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三井化学、最終赤字が縮小 10年3月期コスト削減寄与

三井化学が11日発表した2010年3月期連結決算は、最終損益が280億円の赤字(前の期は952億円の赤字)だった。中国の景気回復などを背景に、基礎化学品の販売が回復したほか、人件費などのコスト削減が寄与し、赤字幅が縮小した。11年3月期は樹脂原料などの採算が上向き、3期ぶりに黒字転換する見通し。

前期の売上高は前の期比19%減の1兆2077億円。中国などにおけるデジタル家電や自動車の需要拡大で樹脂原料のフェノールや合繊原料のテレフタル酸の数量は伸びたが、原料ナフサ(粗製ガソリン)安に伴う販価下落が響いた。眼鏡レンズ用材料や殺虫剤など先端化学品も回復が鈍かった。

自動車などに使うウレタン原料の苦戦で、経常損益は131億円の赤字(同507億円の赤字)。ただ給与カットや生産工程の合理化で約430億円のコスト削減を実施したほか、棚卸し資産評価損減少で赤字幅は縮小した。特別利益には三井石油開発株の売却益を106億円計上した。

今期の売上高は前期比16%増の1兆4000億円、最終損益は240億円の黒字になる見通し。年金の給付利率引き下げで退職給付債務が146億円減少するため、この減少分を特別利益として計上する。年間配当は6円と3円増やす。

経常損益は290億円の黒字の計画。アジアで需要が増えている樹脂原料などの採算が上向き、基礎化学品の営業損益は190億円の黒字(前期は76億円の赤字)に回復する見通し。約80億円のコスト削減を見込む。

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